#3.霧

 みんな前に進んでいるのに、私だけがこの場所から進めないでいる。

 そう感じてしまうのは、きっと私自身がなにもしていないとわかっているから。

 私が今これを書いているときも、みんなコツコツ地道に前に進んでいるんだろう。

 私が逃げ出した世界で、歯を食いしばって何かを成す為に一歩ずつ進んでいるのだろう。

 守りたいもの無く。

 大切だと伝える相手もおらず。

 私はいつか、この瞬間を後悔するのだろうか。

 私はいつか、この瞬間を笑って話せるのだろうか。

 私はいつか、この瞬間を胸を張って誇れるのだろうか。


 私はいつか、この瞬間を振り返れるのだろうか。

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どこにである詩 金木 惺 @renren_r

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