第3話 怒り。そして、次の作戦について マリィ視点
((ああもう……っ。折角苦労したのに、全部台無しになりましたわ……!))
部屋で独り作戦会議を始めたものの、すぐにストップ。独りになると怒りが込み上げてきて、ベッドに思い切り枕を叩きつけた。
((何か月間も毎日毎日ペンを握って、血のにじむような努力をしたのに……っ。こんなにもあっさり無駄になるなんて……っ。イライラする……!))
タコができるくらい必死にやったのに、コレ。有り得ませんわ……!
努力は嘘をつかない。あんなの嘘、大ウソっ。最悪ですわ……!!
((このっ。このっ! このっっ!))
ペンや消しゴムなどなど近くにある物を手当たり次第に投げつけて、投げる物がなくなたら投げた物を踏んづける。
鉛筆を割ってペンを割って、7本目でようやく落ち着けた。なので息を整えて椅子に腰を掛け、次について考える事にした。
((#姉ジュリエット__あの性悪女__#に、さっさと引導を渡したい……。だけど、すぐには取り掛かれませんわね……))
今夜の失敗で捏造が発覚してしまい、マイリスが捕まった。その事実は他の駒達を委縮させて、動きを鈍らせてしまう。
((とはいえ。出来る限り早めに、行動させないといけない))
なぜなら1か月後には結婚式があるし、楽しく過ごすお姉様を毎日見るのは腹が立つ。だから早速#明後日__月曜日__#から、駒を焚きつけつつ『下準備』を行いましょう。
((作戦、第2弾には……。お姉様が誰もいない教室に行く、という状況が必要))
そこでわたくしが上手く誘導して、10分くらいお姉様を独りにする。そして用意しているアレと駒を使えば、『クラスメイトの貴重品を盗んだ』の工作はバッチリ。
今度こそお姉様は悪評塗れになって、婚約破棄になりますわ……!
((月曜日に細工をして……。2~3日駒を焚きつけたら、絶対に動き出す。完璧ですわ……っ))
改めて作戦を見直しても、問題はどこにもない。今回のように、テオ様に見破られる心配はない。間違いなく、完璧。
((今夜のテオ様には驚いてしまいましたが、抵抗はここでおしまい。今度こそ覚悟してくださいねぇ、お姉さまぁ))
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