畜生!畜生!!俺が何をしたっていうんだ?

畜生!畜生!!俺が何をしたっていうんだ?」

暗くジメジメした独房の奥でリチャードは無罪を訴え続けている。かれこれ3日目になる。

毎日、決まった時間に牢から連れ出され、取り調べとは名ばかりの拷問を受ける。

野蛮な男たちに罵詈雑言を吐かれ、殴る蹴るの暴行を受け、気絶すれば冷や水を浴びせられる。そして、また鉄拳制裁を受けるのだ。あまりの非道に耐えかねて心臓が止まると蘇生術にたけた看守がどこからともなく表れてレベル5の「快癒」呪文を唱える。

リチャードがまだ元気だった頃の身体を過去から呼び寄せて、魂だけ挿げ替える。それで彼は再び拷問に耐える体になる。

五体満足のまま、独房に投げ込まれ、わずかばかりの水と食料を与えられる。

そして、翌日も聞き耳を持たない看守どものうっぷん晴らしに使われる。

辛さのあまり発狂する事もできない。夕方になればズタボロの身体がアップデートされるからだ。

独房の壁に刻んだ傷からまだ三日しか経ってない事がわかる。だが、彼の主観では百年の時がながれていた。

「はぁ…はぁ…。あと何日、何か月、何年、何十年繰り返せばいいんだ」

疲れ果てて冷たい石畳に大の字になる。


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