第12話

「元の木阿弥」


意味は、良くなった状態が元に戻る事。

木阿弥とは人の名前だ。


夢を叶えても、その後を怠れば、結局は悪いままなのだ。

早かれ遅かれ、現実へと引き戻される。


夢から覚めた。

今度こそ本当に。

また、日常が待っている。


辺りを見回す。

日付や自然に変わるもの以外は、寝る前のままだ。


「でも、ひとつだけ変わったものがあるよ」

「それは、何ですか?」

「今の君ならすぐに気が付く」


夢の中で、福原さんが言った。


特に変わったところはない。


「ふぅ、あれも夢だったか・・・」


そう思いナイトテーブルを見る。

異変に気が付いた。


ここには、フィギュアが置いてあった。

でも、そのフィギュアが変わっていた。


そのフィギュアは、夢に出てきた福原さんが、演じているキャラに変わっていた。

このキャラがきっかけで、福原さんのファンになったのだ。


この子がいなければ、福原さんと知り合える?事はなかっただろう。


その下には手紙があった。


『やはり気が付いたね。

一度、叶えられた願いは、また叶うんだよ。

君の努力次第では、どじょうは何匹も釣れる。


じゃあ、これからもよろしく』


こうなったら、とことん目指しますか・・・

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木阿弥 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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