第5話

眼の前にいたのは、下田誠二先生。

体育の教師であり、サッカー部の顧問。


そして、僕の担任。

だった人。


とても、恐れらていた。

生きた心地がしない。

クラスの生徒でさえそうなので、サッカー部員となるとなおさらだ。


「山村、また居眠りしたんだってな」

ねちねちと小言は始まる。

この教師は、よく暴力をふるっていた。


しかも、殆どが八つ当たり。


まあ、女子にも手を挙げていたので、ある意味では男女平等だと言える。

(そう納得している)


ひとしきり馬頭すると、すっきりした顔で、下田先生は去って行く。

どうせこれは、夢だ。

ひとこと、文句を言おう。


「下田先生」

「何かあるのか?」

「体罰沙汰起こして、豚箱に行かないようにお気を付けください」


かなりご立腹の様子だ。


まあ、この先生が塀の中にいるのは事実だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る