夜空燦めくは天翔ける龍星・5
まえがき
大変お久しぶりです。一年以上失踪していたゲースナですが、新作執筆とともに再開いたします。
ですが最近読み返してみて、未熟すぎてあまり納得のいかない作品だと痛感いたしました。ですので、この機会にリメイクし、一から投稿することを考えております。
Xのアカウントでお聞きしますので、賛成反対意見などありましたらお送りください。
いまだフォローを外さずにおいてくださった読者の方々、大変ありがとうございました。
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ソーナの高DPSのラッシュは、アストライアのHPを大幅に削り取った。
《鑑定》スキルで体力覗いたらガリガリ減ってたからな、思わず乾いた笑いが出た。
とはいえ、ゲームの基本はターン制だ。ずっと攻めることは難しい。
そして、ヤツは機龍。ガワは無機物を感じさせる機械的な見た目だが、十中八九中身は生物。感情を持っている設定だ。
なら、弱々しく小さい羽虫のような格下に、一方的になます斬りにされたらどうなるか。
決まってる。
「キュガァァァアアアアアアア!!!」
「バフ切れたぁああ!! 助けてユーガぁ!」
「もうちょっと頑張れよ! 発狂モード入るまで攻めるからだ! 逃げる余裕くらい残しとけ!」
アストライアの側で身に見えて動きが悪くなったソーナにツッコむ。
しかも『
弾鱗をやたらめったら飛ばすアストライアの対応にガオウは手一杯、セイリはMP回復中。
弾鱗の角度から射撃を予測して安定回避できる俺しか余裕がないらしい。
「ったく世話が焼ける……!」
銃は攻撃力が低い。だが、魔法にも弓にも勝る点はあるのだ。
それは、早さ。
初動から着弾までの圧倒的な早さが、銃という武器は圧倒的に早い。
それがいつ役に立つかって? たとえば……急にノックバックがとりたくなった時とかだよ!
瞬間、エレイル&セレイルの弾丸がアストライアの眼部を打ち据え、ソーナのいた場所をアストライアの弾鱗が挽き潰した。
「あっぶな~、ユーガのおかげで助かったぁ……!」
「ようソーナ、調子はどう? あいつはピンピンしてるけどな」
「ボスと比べないでよ~」
アストライアの攻撃は高速だ。だがソーナも速度という点では引けを取らない。
なら一瞬でも稼げれば御の字だ。
俺の後ろまで下がって回復アイテムを自分にかけるソーナに問いかける。
「ソーナ! ダメージは十分か!?」
「ん、バッチリ!」
ソーナは満面の笑みで親指を立てる。
「なら……そろそろ畳みかけるかッ!」
一番手のかかる準備が整った。ここからが反撃だ!
モンスターとの戦闘はリズム? ターン? 知るか、相手の勢いが強いってんなら、それ以上の爆音で吹き飛ばしてやる。
「やっとかよ! 待ちくたびれたぜオレぁよ!」
「まったくだね、ソーナの準備は時間がかかって仕方ないよ。どれだけ不感症なんだい?」
「私の切り札をそんな言い方しないでよ脳内ピンク!」
「戦隊ピンクはお色気枠! つまり僕はヒロピンの主役だね!」
「ならボコられてこいよ!」
口だけ淫乱魔術師はお望み通りボコられればいいと思う。
順番的に、一番最初に仕掛けるのはセイリなんだから。
「とりあえずセイリィ! お前からだ、コイツの動きを止めろ!」
「まったく、一番行動を長くしてるコンビは人使いが荒いね」
セイリは彼女のユニーク装備たる魔導書を掲げ、アストライアを見据える。
「それに拘束だけ? 舐められたものだね、《
――俺達は4人で遊ぶことを基本としている。
だが、ゲームの進行度やボスの討伐数は大手ギルドに引けを取らない。
プレイヤースキルなどの理由をはじめ……一番の理由は、ユニーク装備の存在だ。
ゲーム中に一体しか現れない特殊なモンスター、ユニークモンスターを倒したことで作ることが出来るユニーク装備……それはただ性能が高いだけではない。
装備に設定されたたったひとつの超強力なスキル、『ユニークスキル』が、俺達を最前線に押し上げている。
セイリがユニークスキルを発動すれば……その一帯は、彼女の独壇場。
「凍り付かせてあげるよ」
黒い魔本を開いた痴女が、普段とは違う冷たい笑みを浮かべる。
「さあ、寒い夜を始めようか――《
夜の荒野の一角に帳が落ち、すべてを凍てつかせる風が
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