崩壊する虚礼
アランは死んだ。カッと白目を見開いて横たわっている。部屋のあちこちがスパークし壁の亀裂が育っていく。
「何なの?これ」
どっと水があふれ出る。撫子の足元に冷たい海水と氷が溜まっていく。逃げようとしたが入口が忽然と消えた。
「ヤダ、このままじゃ死んじゃう。ごめんなさい。アランの代理で謝ります。あたしサンタを続けます」
謝罪が濁流にかき消される。ぐんぐん水位が上昇する。ブルマの裾が水に浸かりそうだ。
「ヤダ。どうすればいいの~」
キョロキョロとある筈のないヒントを検索する。すると彼女の胸元に靴下が流れてきた。それも一足だけ。
「プレゼントなんか要らないのに~」
既に首まで浸かった状態だ。
彼女はとうとう意識を手放した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます