第31話 アパート探し

 私は新しい家探しに忙しくなった。

離婚をした事はショックを受けると思い実家には内緒にしていた。だから実家のある地元には住みたくなかった

誰も知らない土地が良かった。

あまり遠いと通勤に困るので車で30分以内の所で探す事にした。

今のようにオンラインが発達していなかったので不動産を実際に当たってみないといけなかった。

同じ県内に住んでいるすぐ上の姉にだけ離婚した事を打ち明け安くて良いアパートがないか探してもらう様に頼んだ。


 ところが実家には内緒にしておいてと頼んでいたにも関わらず姉は母に話してしまったようだ。

驚いた母から連絡があり正直に話すしかなかった。

母は「子供がまだ小さいので風邪などひいていつも仕事を休むような事になったらどうするつもりなの?それに病気の子供だけおいとく訳にはいかないよ。地元のアパートだったら私達でも助けてあげられるから」と言ってきた。

さすがに私も子供達にはこれ以上辛い思いをさせたくなかったので親の言う事を聞くことにして実家のある地元でアパートを探す事にした。


 色々見て回って手頃な家賃の雇用促進住宅に決めた。

5階建ての建物で私達の住まいは3階だった。

眺めも良かった。職場にも近かった。

住む所が決まったら私は直ぐに住所変更の届けを出した。

すると教育委員会から学校の区域が今と違うので新しい区域の学校に変わるようにと知らせが来た。

住所変更したら直ぐ転校しなければならないとは知らなかった。

まだ7月で夏休み前だったので事情を話して夏休みに入るまでは今まで通りの学校に通わせてもらった。

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