第3話 僕が幸せだったころ

「僕が幸せだったころ」


僕が幸せだったころ

父の苦労に気づきもしなかった


僕が幸せだったころ

母の優しさをあたりまえだと思っていた


僕が幸せだったころ

努力もせずに夢ばかりを追いかけていた


僕が幸せだったころ

誰もが同じように幸せだろうと思っていた


僕が幸せだったころ

もっと幸せになりたいと思っていた


僕が幸せだったころ

誰かがきっと涙を流していたのだろう


そういうことにやっと気がついて

父と母のことを考えるようになった


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