メテオストライク

「こんばんわ!ラジオ流星群です。今夜はですね…」

活字銀座の公式Chが開設された。運営が出演すると聞いてツヅリは発奮した。投書を朗読してもらえるからだ。

「…星がなっかなか増えない? う~ん、皆さんどうやって増やしてるんでしょうね~」

司会は活字銀座の社長だ。自身もネット作家出身であるらしく、サイトを立ちあげるまでは小説野郎やまるっと読書!の常連だったという。

「私も書くのやめちゃった一人なんですけどぉ…反応がないと全世界からダメ出しされた気がして筆が折れちゃいますよね~」

アシスタントの女性が悲痛な叫びをあげた。

「ポイントを消費して投稿するシステムじゃないから、こだわらなくてもいいのよ。貴女も書きたい物を書けばいいの」

代美はボソッとツッコむ。

「あんたはいいよね。オタクバースだっけ?」

「連日更新はきついよ~。休むと読者が騒ぐし」

「毎日が日曜で悪かったわね」

姉妹が低俗な争いを始める頃、活字銀座がとんでもない企画を発表した。

「ジャジャジャジャーン。そこで運営からビッグなお知らせ」

「期間限定でドドンと星をプレゼントしちゃいます」


流星群が斜め上から降ってきた。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る