二十七話 50m走

今は、6月初旬。





もう少しで、体育祭である。


そして、今日は50m走だ。


これで速かった奴は、なんかリレーみたいなやつで、選ばれるらしい。



これで、速く走れたら人気者になれるのかな?





否!!!!




なれないだろう。

それは小学生までだな。



そこで、放送が入った。


「次の授業、体育の一組と二組、合同で行います。」


体育教師だ。


ちなみに俺は二組。


一組と一緒ということは、池宮と一緒か。



よし外に出よう。







「はい、並べー」


6月はもう暑いな。

これより7月は暑いのか。やだなー



「うぃ〜龍宝〜」


あら池宮。


「よぉ〜、まさか隣だったとは」



「身長順だからな」



「池宮って50m走どんくらいなん?」



「ん?まぁ、中三は、5.9だったぜ😁」


笑顔が眩しい。



「龍宝は?」



「俺はー、6.0だったかな〜」



「あっ、そういえば、一緒に走ったよな?」



「あー確かに。そうだったな〜」




「なんか話し声が聞こえるぞー」


ヤベッバレた!


「またあとでな」


「おう」



「はい、それじゃあ位置につけー、クラス二組ずつ走ってこいよ。体育委員手伝ってー」


ちなみに俺は図書委員。



ボーっとしていると、池宮が来た。


「本気で走る?」



「いや、俺が走っても盛り上がらねーからなー。ああいう、クラスの中心みたいなやつが走った方がいいんだよ。」



そう言って、柴崎たちの方を見る。




「だよな〜、俺もそうするわー」



「オッケー」



そう言っている間に、もうそろで出番だ。



俺の前の前の前が、スタートした。





「柴崎、6.5、田中、6.9、清村、7.0、村吉、7.5」



体育教師がタイムを言う。



「うぇーーい!!!俺、一番速いやろ?!すごくね?」


柴崎が、大声で自慢する。



まぁ一応速いよね?自慢していいレベルだよね?



俺の前の前が終わり、


俺の前が終わり、


次は俺の番だ。




「位置について〜よーい、どん!」


スタートした。


6割くらいで…





結果は、7.6だった。



ちなみに池宮は、7.4だったらしい。



みんなのところに戻ると、柴崎軍団が話しかけてきた。



「お前、遅かったな〜何秒だったんだ?」


めんどくさせ〜絶対馬鹿にされんじゃん。



「7.6だよ」


まぁいいや



「おっそ!ダサッ!女の子は、足速い方がいいんだよー!一生もてねーぞー!笑」


そういって柴崎軍団は去っていった。



馬鹿にされると思った。


足遅くてもモテるやつはいるでしょ?




「気にすんな。」


池宮が肩に手を置いて言ってきた。



「いや気にしてねーよ。一ミリもいや一ナノメートルも気にしてねーよ」



「そうか…」


慈悲深い顔で言ってくる。



「気にしてないって!」



「なんかあれば、俺に言ってくれよな」


優しいやつなんだけどなぁー


「はいはい」





こうして、50m走は終わった。




結局、俺は選ばれず、アンカーは柴崎となった。



女子で一番速かったのは、白井だそうだ。


柴崎が言っていた。



「足速い同士お似合いじゃね?」と







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