九話 週末2️⃣
「お待たせ、ミユキちゃん。」
「はい!ってえっ!?」
えっ!?ってこっちのセリフだよ。
撮影の相手が話題のモデルさんなんて、
この人絶望してるよ絶対…もういいや。
「よろしくお願いします…」
「じゃあ撮影始めまーす!」
撮影中--
終わったー
そこまできつくなかったな。
指示に従うだけだし。簡単な、
今ベンチに座ってお茶を飲んでいる。
「隣いいですか?」
綺麗な透き通った声が聞こえた。
え?
「え、あ、いいですよ。」
なんでだろう。
「高校生ですか?」
「あ、はい」
「実は私もなんです。17なんですよ。」
え、同い年かよ。
「そうなんですか。」
「はい。急なんですけど、し、写真一緒に撮ってもらっていいですか?」
ほんとに急だな。
こんな可愛い人から頼まれたら断らないよな。
「いいですよ。」
「ありがとうございます!」
うわっめっちゃ可愛い。こんな顔見せられたらたまったもんじゃない。
「はいチーズ」
カシャ
「ありがとうございます!」
「全然いいですよ。」
笑顔もキュート
「名前なんて言うんですか?」
「佐鳥龍宝っていいます。」
俺の名前知って需要あんのかな。
「へぇー珍しい名前ですね。」
「はい。じゃあ買い物に行くので、失礼します。ありがとうございました。」
「はい!また会えるといいですね!」
え?
「もう帰るのか、ありがとうね。雑誌は一ヶ月後に出るから。そしてこれ、はい」
ミスチルのCD他にもグッズなどが入っていた。
「いやいいですよ!自分で買いますし。」
「いやいいのよ。ほんとはお金を払わないといけないんだけど、色々あってね。」
「いやいいですって。」
受け取れねーよ。
「いいから持って行きなさい!」
お母さんかよ
「分かりました。ありがとうございます。」
「いいのよ。今日はほんとにありがとうね。」
「いいえ、お役に立てれたのなら良かったです。ありがとうございました。失礼します。」
いっぱいもらったな。ありがたすぎる。
中身は家で確認しよう。
母さんに連絡するか。
「遅かったたねーすぐ終わるものかと思って待ってるかと思ったわ。なにその大きい袋。そんなに買ったの?」
げっ
「う、うん。買いすぎちゃったかな。」
「あまり無駄遣いしなさんなよ。」
「わかった。」
「帰ろーお母さん」
「そうね荷物持って、龍宝」
荷物持ちかよ。
「わかった。」
家に帰り、もらったミスチルのグッズ等を見た。
うあっ!、すげーDVDもある!しかも最新のライブDVDじゃん!
池宮に自慢しよ。
カシャ
“ゲット!”と写真つけてやろっ
“なにっくそー”
へへーん
“いいだろう”と
“ぐぬぬ”
よし良かったぜ。でも少し罪悪感が…
しょーがない。
風呂入ろっ
明日は日曜だぜ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます