空爆開始
F47プッシーキャット戦闘機の編隊が乾湖を穴だらけにしている。次から次へと爆炎が昇り、もうもうと砂嵐が吹き荒れる。
帝国主義軍のパイロットたちは勝鬨をあげているが、本当の美酒に酔いしれているのはチクビスタン指導部だ。
細菌兵器工場は灰燼と化したが、それは肉を切らせて骨を切る戦法のはじまりにすぎない。
偏西風がハナゲスタンを席巻し、大洋を超えて帝国主義の総本山を毒した。
そして、愚か者たちのステルス爆撃機がもう一つの策に嵌った。
爆発炎上する空軍基地。
その成果を偵察機のガンカメラが華々しく伝える。画像情報が極東アジア某国の首相官邸危機管理センターと共有される。
ピクセルデータに混入されたワームがサーバーコンピューターのメモリに取り込まれ、活性化する。
つながっていない筈のインターネット回線を渡り歩き、南大東島沖のプラットフォーム船にたどり着いた。
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