第17話
3人との、交流会と言うかレクチャーと言うかは終わった。ぐれ子は元々ボッチ気味だったので気疲れしたらしい。
俺も疲れた。真面目に受け答えするのは面倒だ。楽をするためと自分に言い聞かせる。
ただ、ぐれ子は気疲れ以上に荒ぶられている。やっぱり納得いかないところもあるみたい。さっきまで面白くなさそうにブス〜とした顔をしていた。ブス顔、可愛ええ。
「大丈夫かぁ?」
聞いてみたら、ぎゃあぎゃあ喚き始めた。感情が爆発したらしく、何言っているのか分からない。終いには泣き始めてベットに入ってしまう。布団お化けだな。
仕方がないから今後の事を話す事にする。これを聞いて落ち着けば良いけどなぁ?言い聞かせる様に優しくを心掛けよう。
「勝手に決めてごめんなさい。あんな〜、でもなぁ〜、実世界に帰るのは魔王を倒す事で終わりなのか分からないけど、誰かがやらないといけないんだよ〜。アイツらやりたいって言っているんだからお任せしよ?
俺らは城に住むのが飽きるまでヒモ生活を送って好きに過ごせば良いんだよ?
飽きたら奴らに便乗して各地に観光巡りすれば良いんだから。海に行けば魚がいっぱい。山に行けばジビエ料理。異世界だから実世界より秘境があるかもしれないよ?
ぐれ子には通販ってスキルがあるから飯無双出来るよ?色々なところに行った時に食文化を広げられるんだから。ぐれ子は出来る子だよ?」
「……そんなこと、できる?」
頭が出てきた。布団亀だ。ここでナデナデしよう。役得なのだ。(⌒▽⌒)
「出来るよ。だって、実物を出せるんだから。醤油みたいなものが見つかっても使い方が分からない人がいたら、これは醤油を使った料理ですよって渡せるでしょ?
じゃが芋がいっぱい取れるけど、茹でるだけの地域だってあるかもしれないけど、ポテチとかフライドポテト、コロッケ食べてたでしょ?しかも出せるんだよ?教えられるよ?ぐれ子、凄いもん。」
「……油がなかったら?」
「肉焼くくらいだから、揚げる位の大量の油は無くても少しはあるよ。その時は無理言って油を多めに貰ってマヨネーズでも作れば、ポテサラ出来るよ?他にも揚げ焼きって手もあるし、細かい事は気にすんな。ぐれ子は大丈夫。」
「大丈夫?」
「大丈夫だよ〜。ぐれ子は凄いなぁ。イイコ、イイコ。」
これだけ言えば大丈夫か?周りの目が恥ずかしい。恥ずか死するとはこう言うこと言うのか……。
「でも、奴らに……。」
「物資渡すの嫌か?それならそれでも構わないよ。ぐれ子の好きにして良いよ。
でも、渡してあげたら嬉しいなぁ〜。アイツらに渡せば実世界に帰るの進むんだよ?さっきも言ったけどアイツら訳わかんないけど、やる気出してるし。
手柄が上がれば姫さまも発言権が増すから、色々と恩も売れるよ。ぐれ子と一緒だと楽出来るね!!」
「分かった。寝る。撫でろ。」
納得したみたい。疲れた……。
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