第2話

「では、まずは異世界の成り立ちなどから…」


 それは、あっちに戻ってから自分で調べるからいいよ?


「じゃあ、スキルについてお話しさせていただきます。スキルは『異世界言語』、『アイテムボックス』、あともう一つランダムで決まります。例えば『剣技』や『火魔法』などですね。」


 テンプレだね。でも俺は要らないから、このバックパックと実世界の俺の倉庫を繋げてちょうだい。盗られた戻ってくる機能付きで。


「分かりました。でもランダムスキル分が残っているので何か付けますか?」


 じゃあ倉庫にあるものを取り出して壊れたら直して。あとは消耗品は補充して?


「それはそちらの世界で売っている物に限って、直す、補充するでも良いですか?アーティファクト級のものは全盛期の私でも無理です。」


 それでいいよ。力使ったのに大丈夫なの?そんなにスキルに気を使ってもらって?


「大丈夫ですよ。基本パックの範疇ですし、なんなら足りないくらいです。自爆されても困りますし……。」


 最後、なんか言った気がするけど、まあいいか。


「でも旅行なんかでいいんですか?それに魔物も出ますし危ないですよ?自爆の危険もあるでしょう?」


 実世界ではよく色々なところに行ったし、倉庫には銃火器もあるから大丈夫だよ。自爆は手っ取り早く終わらせたかったからだから、ほとんど使わないよ。痛いし……。あとは適当に理由をつけて討伐チームに入れないようにしてちょうだい。


「分かりました。何か困った事があったら呼んでください。すぐに降臨か、神託を出しますので……。では、あちらの世界に戻りましょう。くれぐれも自爆だけは。何卒御勘弁下さい!!!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る