アバンチュール

腕前を上げた娘を誉めもせず、指導が良かったと嘯く。事故以来、父はカメレオンになった。私は顔面弛緩剤を一つ持ってきた。和解の勧めだ。案の定きっぱりと断った。

自分は母と袂を分かった。新天地で人類の未来を創っている。

バイザーの数値が誇らしげに輝いた。

迎えの船が来る間の冒険を父に提案した。

「どうしても地獄したに行くのか」

射撃訓練とは名ばかりの戯れを終えた私は決意を伝えた。学校で二言目には逃げた父を揶揄された。父の働く街から生きて地元のコスメを土産に持ち帰れ。本気を見せろ、と言われた。

「そうか。治安は最高なんだがな。何なら俺の宿舎棟を使うか? 地下要塞内部だぞ」

「いらない。大佐の娘だから」

「そうか」

ばつが悪そうに彼は頭を掻いた。

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