paw-33 Believe me - 03
「いかん、逃げられよ!!」
そう言われた仮面少女だが、咄嗟に動くことが出来ない。
その瞬間、茜色の光と黄金の光が趨った。
「
=^ΦωΦ^= =^・×・^= =^◎ω◎^= =^・д・^= =
その瞬間に起こった幾つかのことを正確に把握出来た者は誰も居なかっただろう――大聖女ひとりを除いては。
「
叫ぶや否や、一陣の黄金の風となって仮面少女の許へ疾走する仮面紳士。
彼にはこの大火球をとめる術はない。ならば、この身を以て盾と為すのみ――。
恐怖に立ち竦む仮面少女を抱き締めると、その背を火球に向ける。
「後は頼んだ、モンシャ!!」
=^ΦωΦ^= =^・×・^= =^◎ω◎^= =^・д・^= =^Φ*Φ^=
その仮面紳士の後を追ったハーシィは、彼の意図に勘付いていた。
「ま、俺らにゃ身体張るのが関の山だしな」
彼は大火球の正面に回り込み、長槍を風車のように振り回す。それが蟷螂の斧に過ぎないと解っていても。
「こちとら最強の魔術師と治癒士が付いてんだ。後はヨロシクな!!」
=^ΦωΦ^= =^・×・^= =^◎ω◎^= =^・д・^= =^Φ*Φ^=
あまりのことに呆然とする仮面少年は、コロンに引っ張られて走っている。
「ちょ、ちょっと! 何しようっていうの!」
「あの火の玉をぶち破る! 手伝って!」
「そ、そんなの無理ー!! 僕らに出来る訳ないよ!!」
「だいじょーぶっ!! 2人でやれば!! それにご主人もいるしねっ!!」
「だからってそんな無茶な!!」
「でも助けなきゃ、って顔してるよ?」
「…っ!!」
「ボクが合図するから、せーの、でぶん殴るよっ!!」
「――分かった。こうなったらやるだけやってやるー!!」
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「
「リータさん、治癒の用意を!!」
「は、はい。ですが――」
「何とかするつもりですが、万一があります。特にハーシィと仮面の人は危ない」
頷いて、持てる最強の治癒術を発動するリータ。
「2人は身を盾にするつもりか――コロン達は――直接やるのか?」
ならば、と彼は顔を上げ、叫ぶ。
「ジョドォさん! さっきの防壁を彼らに!!」
「もうやっておる!!」
ジョドォは仮面紳士と少女の頭上にかまくら状の防壁を展開させる。が、如何せん時間が無いため強度不足は否めない。
「
「おそらくは火球を直接叩くつもりです」
「――そんな! いくら何でも――」
「今のコロンならなんとかなるかも知れません。ただ、一応は僕も保護者なので――」
彼は頭上に術式を展開し始める。
「保険はお釣りが来るくらい掛けておこうと思います」
それは巨大な水球に成長し――
「
大火球を目掛けて飛び去り、追い付くや否やそれを呑み込むかのように拡がり――
「――捉えた!!
大火球を丸呑みにした!!
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