刺さり過ぎて号泣です。
を見せて貰った、と思う。SF。サイエンス、フィクション。嘗て、科学は人類の希望であった。現代、科学は人類の存在をすら脅かしている、その側面を持つ。本作はその、科学と人間の関係性の二面性を既にモチーフで示し、尚且つ癒しと救いとを高らかに謳い上げる形で、ほぼ最上の解決策を提示する静謐な熱量を孕むアクロバティックな快作である。SFのみが可能なさしめる力業にして底力。見事。
ある種のディストピア、と言っていいのでしょうか。科学技術の発展により、寿命が限りなく伸びる半面、心の寿命は延びない。何故人は死ぬのか、にも触れるSF。SFの設定も凝っていて、そこに話もしっかりと載っている。SF設定とストーリーに乖離がないのが素晴らしいです。