第5話- 黒雨の訪問者

"もう店仕舞いするか、客足も伸びないからな"

店主はぼやく。


"もう少し頑張りましょう!"


外が暗くなりはじめ雨音が強くなった。


"いらっしゃいませ~"


まるで降って湧いたように客がなだれ込んだ。


皆一様に黒装束だったがとりあえず気にしない。


彼等の去った後、床は一面黒光りしていた。

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