エンディング・フェイズ① ―霧と煙―

シーンプレイヤー:エンリコ・アルベルティ


 晴天の屋上。エンリコと上司のルチアーノが佇んでいる。

 ルチアーノが煙草を取り出し火をつけ、ふと思い出した事を口にした。

「お前、煙草止めたのか?」

「煙草のニオイは染み付いて、相手に気づかれます。」

「はぁ、お前は優秀な部下だな。」

 煙を吐きながら、ルチアーノがぼやくように言った。


エンリコ:「ユーリ・チェレンは死亡、エリオ“ストラーダ”ラフェッロは重体で入院中、ファミリーも弱体化、報道を通して終結したと情報も流しました。数週間内に事態は沈静化するでしょう。」

GM:「ギルドもここまでの事態になれば迂闊には手を出せないだろうな。」

エンリコ:「次の任務は?」

GM:「働きすぎだ、休暇を申請しろ。上が五月蠅い。」

エンリコ:「『』が多すぎると、休みもツテとの間を取り持つ事で喰われましてね。」

GM:「根っからの『化け物』だな。お前は…。」

GM:信じられんなと言った表情でルチアーノが言います。

エンリコ:「お褒めに預かり恐縮です。」

エンリコ:ここで、空にカメラがパーンしてシーンを終えます。

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