ミドル・フェイズ⑨ ―ずぶ濡れの告白―

シーンプレイヤー:カルロ・カラバッジョ


 夜半を回り、暗いフィレンツェの街を歩く少女が一人。

 その足取りは、とぼとぼと不安定で背格好よりも幼く映った。

 しとしとと降り続ける雨が、金色の髪を濡らす。

「風邪を引くぞ。」

 雨を遮る傘を差し出したのは、いつの間にか後ろに立っていたカルロだった。

 逃げ出したはずのエヴァは、憔悴し自嘲気味な笑みをカルロに向ける。


GM:「何?」

カルロ:「…昔話だ。」

カルロ:「オレは、根無し草だった。育ての親はロクデナシでぽっくりと往ってしまってね。ゴロツキまがいの生き方をしていた俺を拾ってくれたのが、エリオだったんだ。」

GM:「バカね。マフィアになんかならずに生きていけばよかったのに。」

カルロ:少し微笑みます。「そうだな。何でだろう。でも、エリオの『瞳』を見ていると『コイツのために働きたい。』と思えたんだよ。」

GM:エヴァは力なく笑いながら言います。

GM:「そう、私は一度も兄の『瞳』を見て話さなかったわ…。」

カルロ:「オレは、エリオと共にこの街を…社会を変えてみたかった。だから、アイツの手となり暗殺者となった。」


「それだけでよかったんだ。アイツのために手を血で濡らすことは苦じゃなかった。でも、アイツはオレなんかのために汚名を着る道を選んだ。道を踏み外したんだ。そんな事…オレは頼んじゃいないのに!」

 血を吐くように男は叫んだ。後悔・怒り・悲しみ…すべてがまぜこぜの感情が吐き出された。


GM:エヴァがカルロのさしている傘を取り、代わりに持ちます。

GM:「アナタは、マフィアにも殺し屋にも向いてないわ。」

カルロ:「エヴァ、キミはまだやり直せる。別の生き方を選ぶことも…、親と話すことも出来るんだ。何もかもが遅かったオレのようになるな。」

GM:キミにはまだ頼れる人がいるですか…、良いですね。

湯河原:ボクが言いたいことは、カルロが言ってくれた感じですね。あとは、彼女の選択を待つのみかな?

シルヴァーナ:では、「そろそろ、話しは終わりかしら?」と言ってシーンに登場します。

カルロ:あぁ、話すべきことは話したよ。

シルヴァーナ:「こんな、真面目な話をされていたら割り込めないわね。」


(こんな話じゃなかったら割り込むつもりだったらしい。)


カルロ:「濡れネズミのままじゃ、風邪をひく。ここらに都合が付けられるホテルか何かがないか?」

シルヴァーナ:(小声で)「何で私に聞くのよ…。」

カルロ:お尋ね者なうえに、ファミリーのツテも安易に使えないからなぁ…。

シルヴァーナ:「…近くに、UGNがカバー企業として運営してる宿泊施設があるわ。そこに行きましょう。」

シルヴァーナ:全員に集合場所の宿泊施設を伝えましょう。合流するためにもね。

GM:どうでも良いが、シルヴァーナは何をしにこのシーンに…?

シルヴァーナ:…何でだろう。浸食率もギリギリだったのに…登場したせいで10も上がっちゃった…。

GM:知らんがな。

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