ミドル・フェイズ⑦ ―パトリオットは無慈悲な国家の犬―
シーンプレイヤー:エンリコ・アルベルティ
エンリコ:次は俺のシーンか…。残った情報項目は「エヴァを狙うモノ」と「ファミリーの抗争」の2つと言うわけか。
GM:では、どちらを調べます?
エンリコ:「ファミリーの抗争」かな。自分の立場だとこっちが優先度高いし。
GM:《情報:裏社会》《情報:警察》《情報:軍事》のどれかで判定してください。
エンリコ:では、《情報:警察》で判定しよう。達成値は11だけど?
GM:問題ないですね。どんな演出にしましょうか?
エンリコ:では、数日前にすでに捕らえていたラフェッロ・ファミリーの構成員から聞き出したという感じで。
GM:了解です。では…、
どことも知れない地下室。公安警察の職員がセーフハウスとして利用している場所。
エンリコは、部屋の真ん中で椅子に縛り付けられたマフィアの構成員に「質問」をしていた。
状況を分かってないのか…、あるいは忠義に泥酔しているのか…、男は口を割ることをよしとしなかった。
エンリコ:(ニヤリと笑って)あぁ、なるほどね。じゃぁ、情報を引き出すことにしようか。
GM:「貴様らに話すことなどない…。」とマフィアは言いますね。
エンリコ:たいした、忠誠心だな。
GM:…そばに控えていた職員が、注射器を取り出してアナタの顔を見ますが?
エンリコ:(何も言わずに顎をしゃくる)
GM:では、注射を打ちます。拘束されたマフィアの身体がピクピクと弛緩し始め、目の焦点がぼやけ始めます。
エンリコ:「知ってる事を話せ。」
GM:マフィアは唾を吐きながらブツブツと話しを始めます。以下は手に入る情報です。
情報項目:ファミリーの抗争
エリオによって引き起こされた世代交代事件。かなり血なまぐさいことになっている。
エリオは、この抗争に際して『ギルド』の協力を取り付け挑んでいる。すでに、旧派閥は瓦解寸前であり虫の息だ。
エリオは、すでに父と祖父も殺している。「親殺しのエリオ」と呼ばれ、その行動力と、無慈悲さでファミリーをまとめ上げつつある。旧派閥に対する見せしめである『親殺し』だが、新派閥は、旧派閥の血を受け継ぐエヴァの存在も消すようにとエリオに申し出ている。
エリオも、自分以外の一族の皆殺しを決意している。
GM:つまり、エリオと新派閥は完全にエリオ以外のラフェッロの血筋を絶やすつもりです、すでにエリオとエヴァの父親と祖父はエリオによって亡き者にされています。
カルロ:…。
エンリコ:血筋を絶やすつもりという事は…エヴァもか。
カルロ:エリオは、殺すつもりなの?
GM:その通りです。シーンの続きですが、マフィアは血と胃液の混じったモノを吐きます。
エンリコ:そして、少しづつ動きが弱くなり…ピクリともしなくなる。
エンリコ:「勢いづいた奴らが、どこまでいくんだろうな…。」と冷たい視線を向ける。部下たちに後処理を申し付けよう。そこで、回想は終了だ。
カルロ:…GM、オレのシーンじゃないけどカルロにロイスを取得するよ。
GM:かまいませんよ。OKです。
エンリコ:路肩に止めた車を出発させよう。情報は…次に合流した時に伝えるよ。
GM:了解。
エンリコ:では…
ブーンとエンジンの音を響かせて、バンが雨のフィレンツェを行く。
こびりつく雨粒をワイパーが無慈悲に押しのける。
雨霧の中を進むにつれて、解けるようにバンは街並みにぼやけて消えていくのだった。
エンリコ:と言った演出でシーンを閉じよう。
(一同:渋い)
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