ミドル・フェイズ③ ―フィレンツェ/強襲/三つ巴―

シーンプレイヤー:カルロ・カラヴァッジョ


 昼下がりのカフェテリアは一瞬でマフィア抗争の鉄火場と化す。

「チッ!」

 カルロは、銃を取り出し押し倒した机のボードに即座に身を隠した。

「僕の後ろへ!」

 アジア人風の男…湯河原が、庇うためにエヴァに指示を出す。エヴァは即座にその声に従った。

(なかなか、気骨のある奴らじゃないか。)

 安全装置を解除しながらカルロはそう思ったのだった。


GM:このシーンは先ほどのシーンの続きです。全員登場しますが、カルロと湯河原はすでに登場しているものとして扱います。エヴァも同様です。エンリコとシルヴァーナは好きなタイミングで登場してください。

カルロ:テーブルを倒して遮蔽にして即座に銃を構える。

湯河原:エヴァさんに後ろに下がるように言います。

エンリコ:では、オレは車で登場しよう。襲撃者の一団とカルロ達の間に割り込む形で。車を盾にします。

GM:「撃て!」と言って襲撃者たちは発砲。ズギューン!バンバーン!と銃声が鳴り響きますが。ハチの巣になるのはエンリコの車です。

カルロ:おー、それは助かるね。テーブルだと心もとなかったんだよ。

エンリコ:ちゃんと、常備化アイテムなので装甲値は6ある。

カルロ:そいつはすげぇ!

エンリコ:オレは銃声が鳴りやむまでは頭を下げておくよ。今回はニヤケたたれ目の優男の『顔』をしています。

エンリコ:銃声がやむと「なんてこった!?せっかく、ソコのお嬢さん(エヴァ)をドライブに誘おうと思ってたのに!」と芝居がかった口調で喋ります。

湯河原:突っ込んできたくせに何を言ってるんだ!?(一同笑)

シルヴァーナ:頭を抱えています。

GM:お前さんは、まだ登場してないだろ!

シルヴァーナ:実は、その車の後部座席乗ってたので、出てきます。(キリッ)

GM:乗ってたんかい!出てくるんかい!

エンリコ:オレはかまいませんよ。(ニヤリ)

GM:かまわんのかい!

カルロ:「とりあえず、渡りに船だな。ソコのアンタ!まだ死にたくねーだろ!」と湯河原に。

湯河原:「いや、その通りですが。コレに乗るんですか!?」と穴だらけの車を指さそう。

カルロ:「他に無いだろ!」と言ってエンリコの車に…。

GM:まぁ、まて。そんな簡単にGMが逃がすことはないぞ。

一同:ですよねー。

GM:では、戦闘と行きましょう。

シルヴァーナ:とりあえず。〈ワーディング〉を張ろう。一般人ならこれで動けなくなる。

GM:では、マフィアの何人かは倒れるけど。それを見た残りの奴らが、ごついマスクを付けます。〈AWE〉です。エヴァは倒れますね。


(〈ワーディング〉→オーヴァードが持つもっとも基本的なエフェクト。周囲のオーヴァードでない人物を強制的に無力化できる。)

(〈AWE〉→ワーディングを無効化するNPC専用のエフェクト。今回は一般人が〈ワーディング〉下でも行動するための特殊なマスクとして演出している。)


GM:さらに、別方向から車両が駆け込んできます。スライドドアが開き、中から“ヴァローナ”と配下4名が登場します。

カルロ:うへー、ミドル戦闘でかなりの本気じゃないですか。

シルヴァーナ:悪意に満ちてる。

GM:ハハハハハ、マフィアの抗争ですぞ。本気でやらせてもらいます。

エンリコ:こっちも本気で行くしかないね。

GM:配置はこんな感じです。


カルロ・湯・エヴァ-<5m>-シルヴァ・エンリコ・車ー<10m>ーマフィア1・2・3

                      |

                    <10m>

                      |

                   ヴァローナの配下4名


GM:エンリコの自動車とエンゲージしているキャラクターは、自動車搭乗時の行動値とドッジ判定のマイナス修正を受けることで車の装甲値である6点を受けることができます。遮蔽ルールのようなものだと思てください。

カルロ:エヴァは〈ワーディング〉のせいで気を失ってるな。なら、俺が運ぼう。

GM:では、エヴァを運ぶキャラクターは行動値が5減少します。

一同:5!?

GM:ただし、エヴァに対する攻撃があった場合はカバーリングせずとも運んでいる人に命中します。また、一時的にアイテムとして扱うので、運んでる人とともに移動するものとして扱えますよ。


(行動値→戦闘時における対応速度。他ゲームだとイニシアティブ値・先制値などともいう。)

(ドッジ判定→他ゲームで言うところの回避判定。)

(カバーリング→行動権利を消費して他者に足する攻撃を代わりに受けるルール。エフェクトなどで、行動権利を消費せずに行ったりできる。)


カルロ:了解した。俺がエヴァを担ぐぞ。

湯河原:「頼みます!」

GM:「おぉ、あの時のUGNの殺し屋じゃないか!また、会えたな!」とヴァローナがシルヴァーナに。

シルヴァーナ:ため息をつきましょう。まったく、面倒な時に…。

湯河原:敵のイニシアティブ値を教えてください。

GM:ヴァローナの配下は18が2人と17が2人。マフィアは全員8です。

(一同:早いよ!!)

湯河原:ヴァローナは行動しないの?

GM:今回、ヴァローナは戦闘に参加しません。

シルヴァーナ:ニヤニヤしながら、見ているんだろうな~。

GM:敵を全滅させるか、シーンからエヴァを含めて全員が退場すれば戦闘終了です。ただ、出口にあたる場所にマフィアとヴァローナの部下がそれぞれに陣取る形ですね。

湯河原:前門の虎、後門の狼ですね。

GM:では、戦闘開始です。

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