第23話 2021年6月1日(火) 婚活アプリの壁

6月に入った。

今月からはより具体的に婚活を進めていく。

実際に出会うのは、緊急事態宣言があけてワクチン接種の見通しが立つ7月後半以降になるだろうが、それまでに出会う下準備は整える必要がある。


始めてから1か月以上経過したリングフィットアドベンチャーについては、腹や腰、尻の周りは始める前よりも服の窮屈さが改善されて引き締まっていると思うのだが、残念ながら体重については現在のところほとんど変化がない。

ここは脂肪が筋肉に置き換わっているおかげと考えて継続するしかないだろう。


そして、そろそろ決めなければ行けないのはどの婚活アプリを使うかだ。


ネットで調べたり、妹に相談していくつか候補を絞ってはいけたのだが、ここに来て大きな問題が発生した。


それは写真だ。


婚活アプリではどのアプリでも自分の写真を提出を求められる。

しかし、私にはすぐに提出できるような写真がなかったのだ。


そして、婚活サイトの写真アドバイスによると、証明写真のようなものは避けて、笑顔などの自然体の状態で人となりが分かるものが複数枚あることが望ましいとあった。


つまり、これはその状況の写真を自撮りなどではなく、他人に頼んで撮影してもらえという注文だ。


正直今の私にはかなりハードルが高い。


昔、ヲタ向けの婚活パーティーに参加したことがあり、その際にも写真を求められたことがある。

その時には、ゲーム仲間でのオフ会での飲み屋で乾杯している写真を切り抜いたものを提出して対応した。


しかし、今はコロナ禍であり、そんな記念写真を撮るような大人数での飲み会などもう1年以上もやっていないため、当然、最近のそんな自分の写っている写真は存在しない。

いくらなんでも1年以上も前の写真をプロフィールに使うのはまずいだろう。

また、私は自分の写っている写真があまり好きではないこともあり、少人数の飲み会などでは写真を撮ることもない。


解決するには、誰にかに取ってもらうしかない。

証明写真や履歴書の写真は写真屋に頼めばいいのでお金で解決できるが、これはそうもいかないのが悩ましい。


真っ先に考えるのは仲のいい友人であるが、そのあたりのことを頼める友人は近くには誰もいない。

最低でも県を跨がなければならない距離感のため、コロナが落ち着いた後でなければ自分も相手も実行することは難しい。


職場の同僚や上司等に頼むのもきつい。根ほり葉ほり聞かれた挙句、職場内で情報共有されてしまうのが落ちだろう。

そもそも職場での写真は原則禁止だし、職場外でのプライベートでの関わりはほとんどないから撮るところがない。


比較的近くにいるのは、親や親戚筋だがこれも精神的にきつい。

証明書等に使う写真ならまだしも、女性によく見てもらうことを意識した表情を作り、それを親族に見られながら写真をとってもらう。

しかもそれをこちらか頼んでやってもらう。

どう考えても、平静な心境で撮影などできるはずもないし表情にもそのことが出てる写真になってしまうだろう。

そうなれば写真の目的を考えれば本末転倒である。


ともあれ写真がなくては婚活アプリの利用は始められない。

今はいい案が思い浮かばないが、この問題については、優先課題として考えなければならないだろう。


というか、男でそんな写真をいくつも持っていて簡単に上げられるような人間は、彼女がいるなり、結婚してそうな気がしてならない。

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