第15話 【臨時アルバイト】
店の異変は
いつもは落ち着いた様子の店内が、その日はまるで違っている。
何しろ店の中に入り切らないお客が、店の外まで
しかも、その全員が外国人の様に見える。
『一体
私は急いで
「ただいま、母さん。」
「ああ!ちょうど良いところに帰って来た。今すぐ手伝って
母はてんてこ舞いで、
「分かった。」
まずはこの状況を何とかしなければならない。
商売人スイッチが入った私は手早くエプロンを付けると、彼女に説明する。
「真夕さん
「私も手伝うわ。」
「え!そんな・・・いいよ、真夕さんはお客さんなんだから。」
遠慮する私に対して、猫の手も借りたい母が素早く反応する。
「お嬢さん、アンタも手伝ってくれるのかい?助かるよ。アルバイト代は
「お母さん!」
「エプロンを貸してもらえますか?」
「ほら、これを使いな!」
私が止める間もなく、彼女は母から渡されたエプロンをさっさと身に付けてしまう。
そう、真夕さんは
「私は何をすればいい?
説得を
「それじゃあ真夕さんは注文を取ってくれる?私がレジを打つから。」
そこからは真夕さんが英語で注文を聞いて内容を母に伝え、母が商品を
その結果、店の外まで
後で分かった事だが、どうやら
「ふぅ、
「お役に立てたのなら良かったです。」
「お母さん、こちらは友達の
「ご挨拶が遅れました。
母は一礼した真夕さんを見ると、感心したような顔で感想を述べる。
「そうか、アンタが真夕ちゃんかい。娘から話は良く聞いているよ。さすが
「もぉ!どういう意味よ!?私だって礼儀正しくしようとすれば出来るんだから。」
「アハハ、冗談冗談。
「ありがとう・・・そう言えば
「まりもは部活で遅くなるってさ。」
「もう!忙しい時に限っていないんだから。」
「まあそう言いなさんな、それに今日は
「今日は本当に助かったよ。ありがとう、真夕さん。」
「私の方こそ楽しませて貰ったわ。そうそう、こちらをよろしければご家族でお召し上がり下さい。」
真夕さんは
「へえー、若いのに気が
「店が忙しくなったら遠慮なく呼んでね、お母さん。」
「ああ」
「真夕さん、この
私は彼女を
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