神様の答え (クリスマスについて)

「神様の答え」


     織野中学校        3年 2組 志木織 ナツ


 僕がサンタクロースを知ってから十数年が経つけど、

サンタクロースが僕のところに来たことはない。

キリスト教を信じてなければ来ないのかと思ったけど、

神様の下、みんな平等のはずだろ。


 家事を手伝ったり、

靴下を派手な柄にしたり、

その年に欲しいおもちゃが入るように大きな靴下を準備したり、

早く寝たり、

家に煙突を作ってくれとせがんだり、

今まで、色々なことをしてきたけど、結局、来てくれなかった。


 何十億人の人がいて、

みんながクリスマスプレゼントを待っている。

そう考えたら、僕より貧しい人のところに優先的に届けるのは当然だし、

一晩じゃ廻りきれないだろう。


 僕の順番はいつ来るのだろう。

今年?来年?もっと先?


だけど、分かってる。

あと100年生きても、200年生きても、

僕のところには、サンタクロースが来ることはない。


だから、いつの日か僕が天国に行ったら、

真っ先に神様にこう聞いてやろう。


「神様、なんで僕のところにサンタクロースは来なかったのですか?」


そしたら神様はこう答えるだろう。


「あなたがサンタクロースの存在を知った時に、

 サンタクロースはあなたの所に来てプレゼントをあげていますよ。」


「プレゼントは、『未来への希望。』 『期待。』という心です。」


そう言われたら、僕はこう言い返すだろう。

「ついでに、『落胆。』と『失望。』も置いていったけどな。」



そしたら、


彼が出てきて、こう言うんだ。



「はい!今回ご紹介した 『未来への希望。』 『期待。』 


今なら『落胆。』と『失望。』をお付けして、

 

クリスマス特価! 

なんと1万円! 1万円でお届けします!!」


「金利手数料はジャ○ネットが負担します。」



わかっているよ。

結局、抱き合わせ商法的に望みを持つことは失うことも意味するわけで。

だけど、未来に楽しみがないと生きていけないわけで。


やっぱりサンタクロースは偉大なのだ。


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