ウフフフフ.....。
第4話 お姉ちゃんだって貴方が好きだから.....。
毎回言っているが何かおかしい気がする。
俺は郁郎の言葉にも?を浮かばずにはいられず。
そのまま部活にやって来た。
何の部活をしているかといえばそうだな。
所謂、文芸部である。
因みにこの文芸部には遠島も居る。
俺はその遠島と一緒に小説の書き方とか勉強していた。
「先輩はライトノベルから今に至っているんですよね」
「そうだな。それで小説を書いてみたいと思ってこの部に入ってみた」
「私はコラムが好きなので入ってみたんです。あと先輩も居るから」
「オイオイ。イチャイチャを見せつけていたらヤバいって」
目の前の男子が嫉妬しているだろ。
俺は汗を流しながらも嬉しい気持ちで遠島を見ていた。
そうしていると.....八木紀子(やつきのりこ)先輩が俺達に溜息を吐いた。
この文芸部の部長である。
丸眼鏡に二つ編みの黒の髪の毛の先輩だが。
長髪で威厳は相当ある感じの人だ。
俺はその八木先輩に苦笑いを浮かべる。
「もーあっちこっちでイチャイチャ!.....呪うよ?」
「怖いっすよ先輩。そんな事言わないで下さい」
「アハハ。全くね」
八木先輩は俺達のイチャイチャというよりかは仲が良いのに対して羨ましく思っている様だ。
遠島は、先輩。これからもイチャイチャしましょうね。
と笑顔を浮かべる遠島。
俺はその姿に、だな、と答える。
「でもそれはそうと何だか噂が上がっているんだけど.....おめでたいね」
「なんの噂ですか?」
「いや。土方先輩って君の幼馴染が好きなんだよね?だからその件で噂になっているんだよ。何だかおめでたい話だなって」
「.....」
確かにおめでたい話だが.....。
思い出したけど.....でも。
好きな人に対してあんな反応していたのが気になるよな。
考えながら俺は顎に手を添える。
そう思っているととんでもない情報を部員が言った。
「そういえば土方先輩と満田さん付き合う事になったそうですよ?満田さんが告白したみたいです」
「ああそう言えば確かにな。俺もそれ聞いたわ」
「私も聞きましたよ?風の噂です」
え?それってマジ?
俺は目を丸くしながらみんなを見つめる。
そして、何だ。結局好きなんだな、と安心した。
それから.....笑みを浮かべる。
そうしてから.....顎に手を添える。
「良かった。取り敢えずは付き合ったんだな」
「そうですね。満田先輩.....良かった」
「心配していたからな。.....だから良かった」
「満田先輩の事をそれだけ先輩は心配していますからね。だから.....不安でした」
そして俺達は静かに笑み合う。
しかし実の所気が付いてなかった。
幸奈の作戦に、だ。
俺は.....その事に後々驚愕する事になるのだが.....。
それから.....別の事でも驚く事になるが.....。
そうして翌日になった。
☆
「ふああ.....」
翌日になってから。
時計の音が聞こえて俺は起き上がる。
それから目の前を見ると。
そこに.....女の子が立っている事に気が付いた。
「おっはー。お兄ちゃん」
「.....?.....幸子(ゆきこ)か!?」
「そうだよ~。久々に部屋に訪問だよ」
ニコッとしてくる幸奈の妹の幸子。
正確には、幸奈、の妹だが。
反対の性格をしている様な感じの妹だ。
俺と幸子はそれなりに仲が良いが.....でも幸子がこんな感じで朝早く来るのは珍しいのだが。
中3で肌が褐色で美少女である。
俺はピースサインをしてくる幸子を見ながら目をパチクリする。
「何しに来たんだよ?お前さん」
「ん?.....いや。お兄ちゃんが何だか付き合い始めたって言うじゃん?ちびっ子の子供と」
「言い方が悪いわ!!!!!」
何ちゅう事を言うんだ!
と思いながら.....幸子に溜息を吐いていると。
幸子は、お兄ちゃんは私とお姉ちゃんのものなのに、と頬を膨らませる。
俺はその言葉に、いやいや。あのな、と言う。
「だから悔しいから.....振り向かせに来たの。.....お兄ちゃんを」
「意味が分からん。それってお前が俺を好いているのか?嘘ばっ.....」
「ん?好きだよ?」
「.....」
笑みを浮かべて俺を見てくる幸子。
サラッと言いやがったコイツ。
俺は真っ赤に赤面しながら、ハァ!?、と愕然とする。
そして俺にニヤニヤしてくる。
えっとね。もしこのままならお姉ちゃんの代わりに愛して良いよ?私を、と言ってくる幸子。
俺は真っ赤になりながら、冗談だろ!、と汗を流した。
「.....いやいや!俺はお前.....彼女が居るんだが!」
「そんなの永遠の結婚した訳じゃ無いんだし.....それにね。私だけじゃなくて.....お姉ちゃんだってお兄ちゃんは好きだよ?今もずっと。だから振り向いてもらいたいよ」
「.....へ!?.....うっそだろお前!?」
「え?嘘じゃないって。お姉ちゃんは絶対に好きだと思うよ。お兄ちゃんの事」
俺は愕然としながら幸子を見る。
そんな幸子は、え?お兄ちゃん有り得るでしょ普通。だってこんなに長い付き合いしているんだから、と行ってくる。
いやってかそんな馬鹿な!?
俺は真っ赤になりながら首を振る。
「いやいや有り得無いって。それは.....」
「私負けないもん。.....お姉ちゃんにもちびっ子にも!」
「いやいや話を聞けよ!!!!?」
幸子は意を決した様に目を燃やして拳を握る。
何か話がヤバイ方向に向き始めたぞ!
どうなっているんだ!?
一番衝撃なのは.....幸奈が俺を好いている可能性!?
衝撃なんだが!
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