Chapter22(Ver1.1)・スキル「白人」の効果は対日本人特効だ

九月 火曜日 放課後


「はぁっ、はぁはぁはぁ、疲れた……」隣で和歌が息を上げている。俺も和歌ほどではないけれども呼吸は早くなっている。二人で終礼が終わると同時に高校棟からダッシュで隣の中学棟の屋上まで駆け上がったのだから無理もない。


 突然連れ回したのは悪かったけれど、午後になってからも一向に話しかけられる機会がなかった姫野さんが、普段とは違って友達とのお喋りもしないで帰る素振りを見せたものだから仕方ない。俺達は追って廊下で声をかけようとしたのだが、帰ると思っていた予想に反して階段を上る彼女を目にしたので、急遽目的地を変更したのだ。


「なんでいきなりこんなところまで連れてきたの? 姫野さんと話せないじゃない」和歌は理由も分からないまま連れ回された身として当然の質問を息を整えながら聞いてくる。


「ごめん、説明するからさ。まずはあれを見てよ」


「高校棟の屋上? あ、姫野さんがいるわね」


「だろ? 俺達の教室がある四階は最上階だからさ、階段を上るとなると行先は屋上しかない」


「そうね。それがどうしたっていうの?」


「周りも見てみろよ。まるで庭園みたいだろ? 園芸部が頑張ってんだ」


「そうね、ガーデンテーブルセットにガゼボまである。まるでヨーロッパのお城の庭みたい」和歌は屋上庭園の中央にある建造物を指す。


「ガゼボ? あぁ、あの庭園にありがちな壁無しドームみたいなやつ? そう、あんなのもあるから雰囲気も良くてよく使われるんだ。あっ、ほら!」説明中に都合よく高校棟の屋上のドアが再び開く。


「カップルみたいね。二、三組かな」


「ちょうどあんな風にカップルのお喋りとか、後は告白にもよく使われるんだよ」


「告白って日本の少女漫画でやってるあの告白? あれって本当にやってるの?」


「いやいや、むしろ告白しないでどうやってどうやって付き合うんだよ?」


「英紀? もしかしてまたからかってるの?」


「こんな真顔でからかわねえよ。まさか告白されたことないの? なんか意外だな……って、話がそれちまったな。とにかくだ、恋愛スポットに一人で上がっていったんだからもう決まっているだろう? そんな時に俺らが呼び止めたら邪魔になっちゃうじゃん」


「なによそれ、呆れた。だからって他人のデートを覗こうとするなんて」


「スマホの望遠モード起動しながら言うなよ。説得力ないぞ」和歌のiiPhone良いフォンは的確に他のカップル達を気にする様子の姫野さんを捉えているのでツッコんで差し上げる。


「こっ、これは! あれだけ可愛い娘の相手ってどんな人だろうと思って」


 俺のツッコミに慌てて言い訳をする和歌を見て結局は彼女も色恋沙汰に興味津々の女子高生かと思っていると。


「あ、またドアが開いた! 男の人一人よ!」今度は和歌が高校棟の屋上を指さしたのでそちらを向いてみると――


「あれは……ジェジェ先輩……まさか……」


「英紀、あの人を知っているの?」


「ああ、サッカー部の先輩でジェフリー・ジェイムズっていう二年生のイギリス人留学生だよ。サッカー部員とは言っても練習にはあんまり来ないんだよ。だから俺の方が上手い」


「嫌いなの?」眉をひそめる和歌。


「言い方に棘があったか? まあお世辞にも好きじゃないけどな」


「ふうん、どうして?」


「女癖が悪いんだよ、週替わりで違う女の子とデートしてたりするって。実際に慣れ慣れしく女子の肩を抱いてる姿を見るよ」


「ええっ! それ本当なの? それってあの人がモテるってこと? まさか!」


 てっきり彼の浮気を軽蔑するリアクションが返ってくるとばかり思っていたにも関わらず、下らないコメディ番組でも見たかのような呆れ笑いと共に返す和歌に俺は拍子抜けしてしまう。


「そのまさかだよ。あの人高二のイケメングループと普段一緒にいるし、高一の女子でも先輩とデートした娘いるよ」


「イケメングループってことは何? 私達のクラスでいう遼達と同じ人気者ってこと? あの人が?」


「あれを見てもまだ信じられない? 残念だけど俺の悪い予感は的中したよ」悪い冗談を諭しでもするかのように俺を見つめて疑問を投げかける和歌に、高校棟の屋上を再度見るように促すと。


「ええっ! そんな!」目にした光景に和歌は驚きの声をあげた。


 ジェジェ先輩がガゼボの柱越しに姫野さんに壁ドン、もとい柱ドンをしていたのだ。


「信じられない! あんなに可愛いのにあんな人と恋人だなんて!」


 今度は和歌が愕然としている。


「いや少なくともまだ恋人って訳じゃないと思うぞ。ジェジェ先輩の性格だと、もし姫野さんと付き合っていたら、普段出ない部活に出てきて自慢しまくってるはずだからな。でもなんでそんなに驚くんだよ?」


「だってあのジェジェ先輩、私には姫野さんと付き合えるほどかっこよくは見えなんだもの」


「ふーん、俺もなんでか分からないけど、あの暗い金髪とか青い目が珍しいんじゃない? 俺もマリーさんの写真を見て奇麗だと思ったしさ」


「それはマリーが女の子だからよ! 女の子ならブロンドと目の色が魅力になるけど彼は男! どっちかというと、自信とか身体つきも含めた全体的な雰囲気が男らしい方がかっこいいと思わない? それが彼には無いのよ。なんだか細くてパンツがだぶだぶな感じが貧しく見えるわ。日本じゃ違うの?」


「言われてみるとそうだな。確かに日本だと自信たっぷりのマッチョよりもスキニージーンズなんかをはいている中性的なイケメンがモテる感じあるな。冴上だってそうじゃん」


「確かに遼は背が高いから細く見えるけど、雰囲気に自信と余裕があるでしょう? でも彼は違う気がする。すごく性格が良いならとは思ったけど、あなたが言う通り彼が遊び人ならそれもあり得ない。じゃあなんで……? あっ!」


「どうした?」


「似たようなことがオランダであったのを思い出したの」


「オランダで? どんな?」


「ごめんなさい、後で話すから。それより今はあっちに行きましょう!」


「あっちって? まさか姫野さんのとこ?」


「そう! 嫌な感じがするんだけどここからじゃ分かんないから!」


「ちょい待っ、何のためにここに来たと思ってんだよ。行ったらバレるじゃん!」


「そんなことより大事なの! 行くわよ!」


 和歌はそう言うと階段へと駆け出す。俺達は行きとは立場を逆にして再び高校棟へと戻るのだった。


***


「ちょい、和歌! 待て! 落ち着けって!」


 高校棟の階段を駆け上がり、屋上に至る踊り場に差し掛かったタイミングで俺は前を走る和歌を制止した。


「どうして? 早くしないと!」


「だから早まんなよ! お前が凸る理由が分かんないと、やらかしても俺は何の手助けもできないぞ! それに姫野さんから見たら俺達がジェジェ先輩と会っているのを知っているのは不自然だから、俺達がつけたり見てたのがバレる!」


「あっ……そうね」和歌ははっとした表情で我に返る。


「どうしていきなりそんなに必死になってんだよ。少なくとも俺には何を考えているのか教えてくれないとフォローしようにもしようがないだろ?」


「そうね、ごめんなさい」


「謝んないでいいって、まずはまだ二人が屋上にいるか見ておこう。次になんで突撃したいのか教えてくれよ」


 和歌を落ち着けて階段を上り切ると静かに屋上のドアを開けて二人がいるか覗き見る。するとまだ柱ドンをしながら会話しているジェジェ先輩が見えた。


「まだいる、口説くのに夢中っぽい」


「分かった。じゃあ話すわね。オランダのインターナショナルスクールにいた頃にね、私みたいな長期滞在の生徒以外にも季節ごとの短期留学生がいたのよ」


「へぇ、帝東みたいだな。ここも季節ごとに交換留学生受け入れているし」


「うん、それでね。毎回日本とか韓国、中国からくる女の子がいるんだけど、そのほぼ全員が地元の男の子とデートするの。中にはその……セックスする娘もいた」


「ほぼ全員? マジで?」


「本当よ。私もその学校に入ったばっかりの頃は勘違いされて先輩の男子によく声をかけられたわ。『英語教えてあげようか?』って」


「えっ……」和歌もデートしたのか聞きたい衝動がふと湧き上がるが、聞いたら情けないと思う気持ちも同時に脳裏に浮かんだため、曖昧な音を出すに留まる。


「私は断ったわよ。『数学なら教えて欲しい』って言ってやったわ」


「ははっ、流石和歌さんだな」


 一言付け足されたことで、俺は表情を読まれてしまったと悟り、気恥ずかしい気持ちをつい乾いた笑いでごまかしてしまう。


「笑い事じゃないわよ。正直言うとね、私は短期留学生をナンパするヨーロッパの男子があんまり好きじゃなかった。留学生の前では黒髪が奇麗だとかエキゾチックで魅力的だとか言って褒めるのに、彼女達が国に帰ると『今回は何人だった』とか『あの女は簡単だった』とか言って男同士で自慢し合っているの」


「ああ、そういうのってどこにでもいんだな。帝東にもいるぜ。特に高二の先輩達が酷い」


「私はちょっと違うと思う。英紀が言っているのはカースト上位のイケメンが言っていることでしょう?」


「ああ、そうだけど。和歌の話は違うのか?」


「ヨーロッパの場合だとね。イケメンだけじゃないのよ。地元の白人の女の子には見向きもされないモテない男もやるの。私はそれが嫌い。白人の女の子にはモテなくて自信がないくせにアジア女は簡単だとか言って自慢しているのを見るとすごくイライラするのよ!」


「なるほど! 読めたぞ! 和歌にはジェジェ先輩が白人の女の子にはモテないイケてないクソいけ好かない白人男子だから姫野さんに教えてあげようとしたんだな!」


「英紀……合ってるけどそこまで言ってない。やっぱりジェジェ先輩が嫌いなんじゃない。なんで? 前に何かあったの?」


「いやまあ、実は……と、ちょい待って! 二人がこっちに来る! 和歌、どうする?」


「えっ?」


「話を聞いて和歌が姫野さんを心配してここまでダッシュして来たってことは分かった。だから屋上に出て二人に会うかってことだよ」


「そうね……行くわ! ジェジェ先輩が本当にゲソ野郎か確かめる!」


「ははっ、それを言うならゲス野郎な? 治姉の真似なんかしてウケるな! 分かった行こう! 話は俺に任せな。和歌は偶然会ったふりをして、ついでに授業の時のお礼を言うことだけ考えていればいい!」


「ありがとう! 分かったわ!」


 和歌は力強い返事を確認し、俺は屋上庭園のドアを開けた。するとちょうどドアまであと五メートルくらいまで近づいていたジェジェ先輩と自然と目が合った。


「あ、先輩こんちは。ん? 姫野さん? あれ、二人知り合いだったんですか?」


「Hello英紀。そうだよ英語クラブでね。ね? ホナミ?」


「え、ええ……。私も先輩も幽霊部員だけどね」


 苦虫を嚙み潰したような表情で答える様子を見るに俺達には見られたくなかったのだろう。猪突猛進に突撃しようとしていた和歌を止めたのは正解だったな。一方そんな姫野さんの様子が目に入らないのかジェジェ先輩は新たに表れた美少女に興味津々で早速質問をしてくる。


「Wow! すごく可愛い娘と一緒だね。英紀も放課後デートなのかい?」


「え、いえ付き合ってはいないです。ちょっと相談事があって」


「そうなの? じゃあ紹介してよ」


「この人は二年でイギリスから来たジェフリー・ジェイムズ先――――」


「私は結構です! 自分の恋人を放って他の女の子に興味を持つような人と知り合いたくありません!」


「OH、気分を損ねちゃったかな。キミもすごく魅力的だと思ったからつい調子に乗ってしまったよ。ごめんね、キミが言う通りだよ。せっかく初めてホナミにデートのOKをもらったんだから、ホナミだけを見るべきだったね」


 皮肉さを感じさせる笑みで不快感をあらわにする和歌をあしらうと誇らしげに姫野さんの肩に手を触れるが、その手はすぐに本人にはらわれる。


「先輩、そんなにペラペラしゃべんないで。まだ初デートの約束しただけでしょう? この娘は真鶴和歌さん、オランダからの帰国子女よ」


「Really? じゃあ英語上手そうだね」


「ええ、まあ生活ができる程度には話せます。でも今は英紀がいるから日本語で話して下さい」


 姫野さんが話の間に入ったからか、和歌の物腰は一転して丁寧になる。


「もちろんだよ。あ、分かったぞ! デートじゃない相談ってことはヒデキに英語でも教えてあげるのかな? やったじゃないかヒデキ! 奇跡が起きたら英語が話せるかもしれないよ!」


 ニヤニヤしながら余計な一言を付け足して来やがって相変わらずだな、この先輩は。奇跡を起こして俺もイギリス人の彼女をたくさん作りたい、と皮肉で返してやりたい気分だけど今の目的は喧嘩じゃない。


「和歌の人生相談ですよ。どうしたら日本の学校で友達できるかなって」


「なるほどね。真面目な相談か、じゃあ邪魔しちゃ悪いね。行こうかホナミ?」


 流石にこれ以上茶化さない方がいいと思ったのか、姫野さんを連れて立ち去ろうとするが、和歌がすかさず呼び止める。


「あの、姫野さん」


「何?」特に驚いた様子もなく姫野さんは立ち止まる。


「さっきはありがとう。姫野さんのおかげで英紀とグループワークができる雰囲気ができたと思うの」


「律儀ね。わざわざお礼するためにつけて来たの?」


「あ、ごめんなさい……」


(バレていたか、やっぱ一筋縄では行かないな。でも怒ってる感じはしないしいいのかな)とは思ったけれども、和歌が動揺して謝ったのを見るや姫野さんはため息交じりに俺を見る。俺が追跡の言い出しっぺってことまでバレていると思って残暑の中で冷や汗をかいたが、特に咎めずに和歌に答える。


「まあ別にいいわ。隠し続けられるとも思ってなかったし。それに真鶴さんを庇うためだけに男子達を止めた訳じゃない。クラス全体のことを想ってのことよ」


「クラス全体?」


 なぜか分からずにオウム返しする和歌と同じく、俺にもその言葉は意外だった。てっきり昨日の授業で感情的にどなってしまった罪悪感から庇ったものだと思っていたが違ったのか。言葉の意味を考えようとしたその矢先、姫野さんは厳しい口調で俺に語りだす。


「そう、全体のためよ。この際だから言っておくわ。米沢! あんた発情期の男子共を手懐けたからって自分が空気読んでクラスをまとめられていると思ったら大間違いよ。あんたにも盲点があるって気付きなさい。痛い目見るわよ」


「何だよそれ、忠告するんならはっきり言ってくれよ」


「私からは言えない。それにもう遅いかもしれない」


「もう遅い? 余計に気になるじゃねえか。姫野さんに見えているんなら教えてくれたっていいじゃん」


「ヒデキ、ホナミが嫌がっているだろ? 遠慮しておけよ」


 さっきとは変わって苛立った様子でジェジェ先輩が割り込む。心底邪魔くさいと思ったが確かにこれ以上追求したら無理矢理な感じになりそうだったので、俺はなんとかこらえて立ち去る二人を見送る。少しの間を置いて和歌が屋上から階段を下りながら再び語りだす。


「英紀、いくつか分かったことがあるわ」


「なんだ?」


「まずジェジェ先輩は間違いなくゲス白人ね。あのタイプは絶対にヨーロッパの女の子にモテないわ」


「お、やっぱり? あの広いおでこは絶対に将来ハゲるよな。へへっ」


「そんなことで喜ばないの! でも先輩がゲスだと分かったからこそ姫野さんが心配ね。もう一つ分かったんだけど、姫野さんは別にジェジェ先輩が好きじゃないと思う」


「そうだな、俺もそう思う。屋上で会った時に一瞬嫌そうな顔してたろ? 好きでデートの約束したんなら、せいぜい恥ずかしがるくらいのリアクションが普通だろうからな」


「でしょう? 姫野さんの様子は明らかにヨーロッパにいた頃に会った短期留学生達とは違ったわ。周りから見ている私にとっては数か月だけの恋で体を許しているようにしか見えないのに、彼女達は白人とデートしたなんて話して盛り上がっていたんだもの」


「なんか言い方が悪いかもだけど、男からすればすごく都合がいい感じだな」


「私も正直そう思う。でもね、姫野さんは違う気がするの。彼女は一度プライドを傷付けた私のことを次の日には助けてくれた。クラス全体のためなんて言ってはいたけどクラスのためだけでもなかったとおもうの。そんな、なんて言うんだろう、プライドと優しさがある人が、男に都合がいい短期留学生達と同じとは思えない」


「だとして、そんな気高い姫野さんがなんでジェジェ先輩と?」


「分かんない、なんでだろう」


「流石にボランティアじゃないんだからなんのメリットもないのに好きでもない男とデートなんかしないよな」


「メリット……? そう、メリットよ!」


「お? どうした? なんか分かった?」


「思い出したの! ゲス白人とデートしているって自慢していた短期留学生の女の子にどうして付き合っているのか聞いたことがあったの。そうしたら、語学を学ぶ最短コースは恋をすることって得意気に言ってたの」


「付き合って会話して覚えるってか。なるほどね、それなら姫野さんにメリットあるな」


「でもそれなら好きでもないのにあんな人とデートしなくても私が……あ、でも…… 」


「でも?」


「私が姫野さんから見て英語を教わりたいと素直に思える人ならジェジェ先輩とデートの約束なんかしないで私に相談してくれるはず。でも相談が無いということは私はまだジェジェ先輩以下なんだわ」


「ネガティブになるなって。和歌のことをライバルだと思っているかもしれないじゃん? だとしたら素直に聞けないのも無理ないって」


「ライバルね、それでもジェジェ先輩に負けているのは複雑な気分ね」


「まあまあ、他人の考えについて俺達が想像したって分かりようがないし、明日からまた信頼を積み上げて行こうよ。そんでジェジェ先輩を倒そう!」


「そうね、ありがとう」


 会話に一区切りをつけて俺は遅れて補習に向かい、和歌は帰路につく。

補習を終えて一人川沿いの通学路を歩きながら俺は姫野さんの忠告を思い出す。


(姫野さんからは言えないこと、そしてもう遅いかもしれないことってなんだ?)


 帰宅後も考え続けても分からなかった忠告の意味を俺は翌朝に誰に説明をされるまでもなく理解することになる。


――翌朝から和歌の無視が始まったのだ。女子達からの――


Ver1.1 ジェジェ先輩がモテることを疑う和歌のセリフを追加

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