「Vtuber」と「ファッション」とを掛け合わせたライトノベルです。
主人公のはじめくんは、かつて厨二デザインで名をはせた元デザイナー。
ヒロインの宵月レヴィアは、厨二的ファッションを身にまとうVtuber。
最新ホログラムで実体化した推しにお触りするなんて、実際にあったら事案でしょうね。この作品では、採寸のために合法的にお触り出来てしまいます。
やったね。
さてこの作品、はじめとレヴィアのラブコメになるかと思いきや、ちょっと違うようです。はじめくんは、作家志望が新人賞を狙って小説を書くように、VRファッションショーに向けて服を作らなくてはならないのです。
マンガで例えるなら『食戟のソーマ』の味勝負、『ランウェイで笑って』のショーのような、晴れ舞台に向けた試行錯誤と成長が、この作品の軸となっています。
それを流行りのVtuberで試みているのです。
はじめくんは、自分のデザイナーとしての素質を否定しています。
同級生でアマチュアデザイナーをしている天海くん(ちゃん)が持っているような、自分の作品の「テーマ」を、彼は持っていないというのです。
それでも、Vtuberの宵月レヴィアは、はじめくんをデザイナーとして指名しました。はじめくんは推しに応えようと頑張ります。
彼はデザイナーとして返り咲けるのでしょうか?
そして、ここに一つの謎が生じます。
なぜ、レヴィアは彼を選んだのでしょう?
そこに話の肝がありそうですね。是非、読んで確かめてください。