顔射
目を覚ますと、勃起したまま自室のベッドに横たわっていた。なにか柔らかいものに触れた気がする。
硬いまんじゅうのような、柔らかいバレーボールのような微妙な感触。
目を開けると、夢を疑った。ぴっちりとした、パイロットスーツのようなものを着た美少女が俺の隣で寝ている。コスプレか何かのように見える。けれどこの手に残った感触はやけにリアルで、夢とも思えない。
外国人みたいな長い金髪は細く、ふわふわとしている。カーテンの隙間からの日差しを反射させる白い肌は発光しているようにすら見える。
理性も倫理観もガタガタに崩れ、本能のままに胸を揉みしだく。どうせ夢。たとえこれが現実で捕まったとしても、どうせ終わった人生だしこんな美少女の胸を揉めるならそれでチャラだ。
体に跨って、顔の近くにちんこを寄せる。たまたま昨日風呂に入っていて良かった。
「んぅ……」
柔らかそうな薄い唇から声が漏れ、ちんこにかかる。えっっっ。Twitterで何度も呟いたツイートをつい現実でも言ってしまう。
ちんこはずっとドクドクしていて血液が溜まっているのがわかる。少し強めにシコると気持ちよくてたまらなくて、すぐに射精しそうになる。精液がせり上がってくるのがわかる、いきそう、あー。あー、でそう。さいこう、たまらん、でる、でる、いきそ。
オナニーのしすぎで薄く透明な精液が、人形のような顔にかかる。えもいわれぬ征服感と支配感に足の先までしびれ、脳の中で爆発が起こっているかのようだった。
その爆発は一瞬で終わり、冷や水を浴びたように冷静になっていく。あ、賢者モードだ。癖になった独り言を呟き切る前に、こちらを不思議そうに見つめる大きな瞳と目が合った。
ぱちり、と擬音が聞こえそうなほど大きくその子は瞬きをした。顔にかかった精液とちんこ丸出しの俺。はい、人生終了。
かと思った――。
その子は叫びも驚きもせずに、俺の性器を見つめてぽかんとしていた。薄い唇が開かれる。
「それ、なんだ?」
鈴のような、聞き取りやすい声だった。俺は、誰かと会話するのが数日ぶりだったのに加えて、動揺から何も言えず、口からは乾いた息だけが漏れた。俺の代わりに返事をするようにちんこはぴくりと動き、まだ成人もしていなさそうな少女は、楽しそうに微笑んだ。
「なにしていたの? ここは、p-27で合っているかな?」
「p-27?」
そそくさとちんこをしまいズボンを履いて、誤魔化すように問いかける。
うん、と少女が頷くと、長い髪の毛が揺れて、尖った耳が見えた。
俺の、塞ぎ込んでいた日常に、魔法のように風穴が空いたのを察した。賢者モードの冷静な頭は、こんな夢のような事実を着実に受け止め始めている。
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