第29話 戦闘狂(バトルジャンキー)

代表となった選手には控え室が与えられる為通路を通って控え室へ向かう


途中赤い髪の少女が居た

第4の代表の子だ名前はなんだっけ…

思い出せないけど関係ないから無視していこう


「ねぇ、あんた」


いきなり声を掛けられ通路を塞がれる

知り合いじゃないし僕ではないだろう


「ちょ、ちょっと待ってよ」


通り抜けようとしたら掴まれた、僕だった


「人違いでは?」


「あんたで合ってるわよ」


「いや、でも僕用がないので」


「あたしがあるのよ」


すごい強引な子だ

腕を引っ張られて正面で向き合った

僕の顔を見ながらなにか考えているような顔だ、可愛い


「僕、君のこと知らないんだけど」


「第4グループの代表のクレアよ」


「あっ、そうすか、んじゃよろしくね」


去ろうとすると腕を掴まれる


「あんたライム=ビートとどういう関係よ」


「君に言う理由ある?」


「あるわ」


あるらしい

というか何故この子は師匠の事を知っているのだろうか


「ライムさんは僕の師匠だよ」


「師匠?なんであんたみたいのが弟子なのよ」


「さぁね?」


「まぁいいわ!あんたはわたしが倒す!それまで負けるんじゃないわよ」


フンっ!と鼻を鳴らしながら彼女は去っていった

一体なんだったのか

師匠とどういう関係なのか

疑問はたくさんあるが女の子と関わるのは嫌なので気にしないことにした


その後第6,7,8グループと順調に終わった

第6の代表は白い道着を着た格闘家の少年リヒト

第7の代表は青いローブを着た魔法使いの少女マイン

第8の代表は道着に似た服を着た剣士の少年ロザン


代表が出揃ったところでクジによりトーナメントが決まった

第1試合ルーカスvsカイト

第2試合ガルムvsロザン

第3試合クレアvsマイン

第4試合リヒトvsシュバルツ

となった


終わった

僕の相手はあの謎の少年カイト

だが逆に考えれば全快の状態で戦えるのは良かったかもしれない


僕が負ける可能性がある相手はロザン、シュバルツ、カイトの3人だと思う

けどカイトは格が違いすぎてよく分からない

あんな得体の知れない化け物と戦うのは怖い


「第1試合の選手は闘技場へ向かってください」


アナウンスが流れ闘技場へ向かう

怖い、身体が少し震える

だがワクワクもしている

なんだか変な気分

師匠のせいで僕も戦闘狂になりつつあるのかもしれない

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