第21話 魔力門

その日は師匠に連れられて街道の途中にあるホテルに宿泊することになった


久々にまともなベッド寝れたからよく眠れた

朝食を食べた後師匠と一緒に広場に向かった


「魔法講座Part1だ!昨日のお前の話から察するに魔法や魔力に関して人間はかなり遅れている、人間全体なのかお前がいた都市限定なのか分からんがその知識は獣人以下だ」


師匠の魔法講座が始まる


魔力門と呼ばれるものがある

人間や魔人は生まれつき魔力が多い

だが精神が未熟な赤子や幼少期だと膨大な魔力をコントロール出来ず暴走させてしまう恐れがある

魔力を暴走させてしまうと大規模な爆発が起こる、それを防ぐ為に魔力門があり魔力を封印している


魔力門は10歳くらいになると親が解除するのが常識、昔は人間も解除していたらしい


師匠が言うには学園にいた100越えの人間は魔力門が何かの拍子に解除されてしまった人でなんら特別な存在ではないらしい


「つーわけでよ魔力門の解除するか」


「はいっ!」


「笑ってられるのは今だけだぜ」


嫌な笑みを浮かべながら僕の手を握る師匠

握られた所から暖かいものが流れてくる感じがした


「痛っ!!痛い痛い痛い痛い痛い」


叫ぶ

激痛が走る

何処がというか全てが痛い

身体中が悲鳴をあげている


もはや声も出せない


痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い


僕は死ぬのか?

師匠はホントは嘘つきで僕を殺しに来たんじゃないのか?


嫌だ!!死にたくない


痛い


痛い


痛い


……………………



空が白い


天国か?


「よう、気分はどうだい?」


ムカつく顔があった、まだ死んでないらしい


「最悪ですよ、1回死んだ気分です」


「ハッハッハそいつぁ、良かった」


魔力門を解除するのはかなりの激痛を伴う、解除が理由で死ぬ人はいないが

心が壊れる人はたまにいるみたいだ


僕は2日間痛みに苦しんでその後3日間眠り続けたらしい

というかやる前に説明するよね?普通

師匠は絶対頭おかしい

いつか仕返ししてやりたい


「で、どうよ?」


「どうって…んー、なんか暖かい塊がお腹の辺りにある気がします」


「そう、そいつがお前の魔力だ」


常にお腹の辺りに塊がある気がして凄い違和感がある、これは大きいのか?小さいのか?

でもこれだけの魔力を感じられるって事はあの痛みに耐えた甲斐があったかも


「魔法講座Part2魔力を纏う」


師匠は大人2人分くらいの岩のところへ移動する

何を思ったのか岩を殴った


「はっ?何してっ…」


岩が割れた


「はぁー!??」


「何驚いてんだこんなの普通だぞ」


「いや、だって岩…岩が真っ二つ」


「お前にも出来る!というかこれが第2段階だぞ?」


やはり僕は師匠選びを間違えたようだ

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