第3話 特訓開始

あの日以来僕は公園へ行っていない

決してビビったからではなく、マジレンジャーみたいな強さを得る為研究を始めたのだ

マジレンジャーは毎週日曜日の朝に放送している為日曜日の朝は齧り付くように放送を見る

1週、2週、3週と見て、2週目にしてマジレンジャーが初めて敵に負けた

負けたマジレンジャーは勝つ為修行を始める

3週目に身体中の魔力を一点に集中させ相手に放つ必殺技の修行があった

僕はそれを見た瞬間これだ!と思いすぐさま出かける、修行してる姿を母に見られる訳にはいかないのである


公園にいくとデブと出会う可能性がある為、僕は森へ向かう

母には森には獣がいるから行ってはいけないと言われていたが深くまで行かなければ大丈夫だろう


森に入ると木が沢山あって暗い雰囲気だった、森だから木が沢山あるのは当たり前なのだが初めて来た僕にとっては少し怖く感じた

怯えながら周囲を見渡すと大きな切り株を見付けちょうどいいと思いそこに座り座禅を組みながらマジレンジャーの修行を思い出す


第1段階は魔力を感じる修行だ

座禅を組んで目を瞑り身体の中にあるはずの魔力を探す

探す…

さがす…

さが…

さ…

すぅ…


………


ハッ!


魔力を見付けた

訳ではなく寝てしまったようだ

そう簡単にできるはずもなく家に帰る


次の日も同じ森の同じ切り株で座禅を組む

今日は目を閉じず魔力を探す

昨日と同じ失敗は侵さないぞ!

10分程経過する…


あ!飽きた!


5歳児がなんの変化もなくじっとしていると言うのは不可能に近く早々に飽きた僕は家に帰る


さらに次の日魔力を感じる修行を諦めた僕は第2段階の魔力で身体を覆う修行を始める

魔力を感じることが出来ないやつが出来るはずもないのだが5歳児にはそんな理論関係ない


「う、うおおおぉぉぉ」


全身力んで魔力を身体中に巡るようなイメージをする

勿論何も起こらない

今日も家に帰る

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る