第2話 強くなりたい
僕の家には母しかいない、父は僕が産まれる前に交通事故で亡くなったそうで顔を見たことすらない
そのせいで僕の家は貧乏なのだがその事を辛いと思ったことはないし、女手一つで育ててくれている母には感謝しかない
だからこそ先日ふと言ってしまったことを後悔している
( 「ママ…貧乏って悪いことなの?」 )
僕が何気なく放った一言で母を傷付けた
意識が飛ぶ直前に見た母の泣き顔はとても悲しそうで僕の胸を締めつけた
と同時に二度とあんな思いをさせないよう強くなろうと思った
この世界には魔法というものが存在していてそれらは日常生活に欠かせないものとなっている
例えば、火を起こす魔法。水をだす魔法。家の鍵を閉め防御する魔法、乗り物を動かす魔法など至る所で使われている
仮に今魔法が使えなくなったら世界は混乱し破滅するのではないか?とさえ思えてしまう
基本的に先にあげたものは魔法具というものを使って魔法を発動させており、一般人が実際に火を放って火をおこしたりしている訳ではない
魔法具は魔力と呼ばれる動力で発動させる
魔力は誰しももっているものだが一般人だと水をだす魔法具でコップ1杯分出しただけで魔力がなくなるし、魔法具なしで水を出そうとすると水が数滴でる程度である
その為各家庭ごとにある魔力タンクに貯めた魔力を使って生活している
僕にとって強さの象徴とはテレビ番組でやっている魔力戦隊マジレンジャーである
マジレンジャーは魔力を炎にして放出したり、拳にまとって岩を破壊したりと一般人では真似出来ない魔力の使い方をして悪者をやっつけている
だからこそ子供はみんな憧れるしなりたいと思う
僕も例外なくそう思っていてマジレンジャーみたいに強くなってあのクソデブをやっつけ二度と母にあんな顔をさせないような人間になりたい
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