高木 瀾(らん) (6)

「一番近い階段は?」

「あっちの筈だ」

 関口の問いに笹原ささのはらが通路の1つを指差す。

「でも、私が行く。お前は、こいつらを護れ」

「何、言ってる?」

「どうした?」

「2階か3階に変な反応が有った。かなり強力なヤツが潜んでた」

「気付かれたのか?」

「ああ……残念ながらな」

「じゃあさ……」

「おい、私とお前じゃ、技量うでも『力』も私が一枚上だ。それは認めるよな?」

 笹原ささのはらが関口に言った。

「……ああ、悔しいが認めるしかねえな」

「だが、私にとっても悔しいが……とっさの機転はお前の方が上だ。なら、私が上の階に居る奴を倒して、お前が『魔法』を使えない連中を護り、もし、私がブチ殺されたなら、『魔法』を使えない連中を外に逃がす。それが合理的だろ?」

「まぁな……」

「そいつらに私は感知出来るのか?」

 私は関口と笹原ささのはらにそう訊いた。

「えっ……?」

「そいつらが人間に取り憑いてるなら……私にも倒せるか?」

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