関口 陽(ひなた) (8)
「おい、私とお前じゃ、
残念ながら、
「……ああ、悔しいが認めるしかねえな」
「だが、私にとっても悔しいが……とっさの機転はお前の方が上だ」
ん?
「なら、私が上の階に居る奴を倒して、お前が『魔法』を使えない連中を護り、もし、私がブチ殺されたなら、『魔法』を使えない連中を外に逃がす。それが合理的だろ?」
「まぁな……」
あまりにも妙な感じだった。
そいつは……私が放った探索用の「気」を検知し……だが、反応が次々と広がる。
上の階で……何体もの「何か」が騷ぎ始めた。
それも……一体が私達を検知した途端、他のにも情報が伝わったような感じの……。
「そいつらに私は感知出来るのか?」
続いてランが変な事を言い出した。
「えっ……?」
「そいつらが人間に取り憑いてるなら……私にも倒せるか?」
へっ?
あ……ああ、そうか。
ランが着てる服には、かなり強力な「隠形」の魔法がかかっている。
しかも、霊感がほぼ
「ああ……建物ごと『清め』たのに無事って事は、人間に取り憑いてる可能性が高いな。でも……」
「でも……何だ?」
「どうやら、何かの方法で複数個体が連絡を取り合うタイプの魔物らしい。今までとは勝手が違うぞ」
「そうか……」
そう言って、ランは
「ヘルメットのカメラの映像をここに表示している。ここを見て、私達が無事か判断してくれ」
その画面に表示されているのは……動画サイトのライブ配信。
そして、ライブ配信されているのは、私達の姿だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます