第14話

修学旅行2日目

俺たちは、聞いたこともない記念公園で、自由行動をとることになっていた。

俺の班のやつらは、昨夜平松に言われたことにまだ自分でも答えを出せていないブルーな俺なんて関係なしに、騒ぎ立てている。

俺たちは少し話し合い、川沿いの商店街を歩くことにした。

様々なお店が立ち並ぶ中、お菓子屋のようなところで、三浦琴音が立ち止まった。

その店のショーケースに両手をついて、ものすごく食べたそうに眺めていた。

俺たちも近づいて見てみると、そこにはホールのバームクーヘンがあった。

「最強バームクーヘンだって!

おいしそ〜。」

ネーミングセンスは最弱のバームクーヘンだが、たしかにおいしそうだ。

ただ、とにかく高かった。

予算内なら指定範囲内のものを買っていいというこの自由行動だが、値段に関して言えば、このバームクーヘンはたしかに最強だった。

「琴音はバームクーヘンすきだもんねー」

「うん!」

知らなかったな、バームクーヘンが好物なのか……

「でも、高すぎるな」

田中は速攻諦めをつけ、早く次に行こうぜというのが抑えきれなかったのかもう、歩き出している。

「そうだよ、行こ、琴音」

「うん……」

俺も3人の後を追った。


そして、3日目

この修学旅行は3泊4日なので、今日が実質最後となる。

とはいえ、やることは昨日とあまり変わらず、班で観光をするというだけだ。

そして、夕方

これからお土産を買う。

家族や親戚数人へはお菓子、自分には、しょうもないものも買ったり。

そして…………

琴音とお揃いのストラップを買った。

それはブルーベリーのキャラクターのもので、オスブルーベリーとメスブルーベリーがセットで入っていた。

カップルで片方ずつもてる様になっているわけだ。

とりあえず琴音が持って帰って、修学旅行が終わったら、片方を俺に渡すことになった。

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