第7話

この世には苦労しても分からないものが2つある。

1つは英語だ。あれはいつも何を言ってるのかわからない。

しかし、もう1つはもっと分からない……

そう、女心だ。


三浦琴音に俺の本を貸した次の日、彼女は教室でありがとうと一言だけ言って本を返してきた。感想もなにもなかった。

その日から三浦は一言も喋ってくれない………


…………Why!?(なぜだ!?)

貸した本はなんだっけ……?

そうだ、恋愛ものだ!

え、そういうの不味かったのか?でも、有名な奴だし内容も変なところはなかったはずだ。

それとも俺がなんか挟んでたか?

いや、あれは買ってすぐ読み終わったから何もしおりにしてないはず…

わからない………

でも、急に話してこなくなったのには理由があるはずだ。

もしかして、急に好意がなくなる障害とかか?いや、そんなわけねぇだろ。うーん…………

結局わからないまま夏休みが近づいてきてしまった。

明日はもう終業式だ。このままおわってしまうのか……

そうだ!もう一度あの本を見てみよう、何かわかるかもしれない。

そして、駅から早足で家まで帰り、玄関から5秒で自室の本棚の前に着いた。

机に座り、本をよく見ると、真ん中あたりに何か挟まっていた。

なんだろう、と思いつつも三浦琴音が挟んだということはほとんど確定していた。

挟まっていたのは手紙で、案の定、その中には琴音よりと書いてある。


そこにはこう書いてあった


《私ね、最近、君と話してる時すっごく楽しいんだ。

それでね、私好きになっちゃったの。

こんな私で良ければ付き合ってほしいです。

返事待ってるね。》


……………

俺は気持ちがぐちゃぐちゃになっていた。

告白されるなんて、人生で初めてだからすげぇ嬉しいし、驚いてる。

でも、これの返事を待っていたから向こうから話しかけられなかった彼女はには申し訳ない。

やってしまった………


でも、俺の答えはYESだ。

この気持ちはしっかり伝えよう。

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