第6話

高校2年………

だからなんだっていうんだろう。

2年になれど1年の時とほとんどなにも変わらない。

変わらない校舎、変わらない帰宅部、変わらない学力、

変わらないぼっち……

そう、なにも変わらない……………


はずだったんだけどな。


「おっはよう!」

下足で上履きに履き替えていると、三浦琴音が声をかけてきた。

「あ、おはよう」

あの日以来、俺たちは会話をすることが多くなった。

(大半は三浦が話しかけてくるんだが)

話が合うのか、ここのところ毎日話している。

こうしていると、周りからはイチャついているという風に見えるのだろうか……

それも悪くない、むしろ青春を捨てた俺には夢みたいなことだ。


そんなある日

「あの日さ、私がひろってあげた本貸してよ」

彼女はそう言った。

そういえばあれから1ヶ月は経っていた。

あの本がなければ、こうはなっていなかったんだ。快く貸してあげよう

「あぁ、あれ?いいよ明日もってくる。」


そして、次の日俺は、彼女に本を渡した。

「ありがとう!」

彼女はとても喜んでいた。


なのに…………

………………

次の日から、彼女は一切話しかけてくれなくなった。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


私は借りた本を家に帰って途中まで読んでみた。でも、飽きてしまい読むのをやめてしまった。

申し訳ないんだけど、この本は読むために借りたんじゃない。

(申し訳ないけど)


あの日から約1ヶ月、彼は優しくて、話していると楽しくて、ずっと気になっていた。

でも、気づいたらこの気持ちは好きに変わっていた。


伝えたい、伝えたい。

だから、この本に告白の手紙を挟むことにした。


そして、彼の返事を待つ!

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