怪物の王と自由の鎖
あいあい
始まり
俺には今とても仲のいい親友と幼馴染がいる。
けれども親友や幼馴染なんて関係はいつまでもは続かない。
***
「私達昨日から付き合うことになりました。」
「これも全部連のおかげだよありがとうな。」
俺の目の前にいる2人の表情はとても明るくて幸せそうだった。
「いやいや、実際俺ほとんど何もしてないし…だいたい俺が何もしなくても遅かれ早かれうまくいってたって…。」
「何言ってんだよこれも全部連のおかげだって…お前がいなかったら俺多分の光こと見てるだけだったって。」
「そうですよ私も蓮くんがいなかったらここまでいけたか分かりませんでしたし。すぐに卑屈になるのは蓮くんの悪い癖ですよ!」
2人はそう言って僕のことを褒めちぎってくるが実際に僕が相談に乗ってなくても勝手にくっついていただろう。俺の親友である
「そうか、たしかにそうかもな。」
「そうだぜお前が優しくて頼りになるやつってことは俺がよく分かってるからな。」
「もちろん私も蓮くんのいいところいっぱい知っています。」
(あぁ…くそっ本当にお似合いじゃないか…)
元から僕の入る好きなんてなかったのは知っていただけど、小さな頃から好きだった幼馴染があんなにいじらしい笑顔を僕の1番の親友に向けているのが悲しくて涙をこぼすのを僕は必死に我慢していた。
「俺たち3人でこれからもずっと遊ぼうな!」
「ふふっ、そうですねこれからもいっぱい、いろんなことして3人で遊びましょうね。」
「…いや…」
このままここに居ても俺は彼らに対していつものように振る舞えないだろう。
ここに居てもただ自分の心を削られていくだけだろう。
2人がこんなに楽しそうに話す中にこういうことを言うのは少し気が引けるが、ここで言わなきゃもう戻れない。
「これからは君たち2人だけだよ」
2人はきょとんとした目でこちら向いてくる。
「俺ずっと前から光のこと好きだったよ、だからもうこの関係は続けられない。」
「…え?」
そして俺は2人の制止を聞かずにがむしゃらに走り続けた。
怪物の王と自由の鎖 あいあい @kaisei0920
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。怪物の王と自由の鎖 の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます