第7話 なにこれ?スゴく気持ち良いニャン

さあ、町に戻って来たけど、人が多いなぁ。あっ獣人の美少女3人組だ !


真ん中の狐人の女の子がスゴく可愛いぞ、鑑定してみよう !

狐人A子 美しさC、スタイルF、特筆ー金貨をあげるからお兄さんと遊ぼうと言って上手く誘えば可。しかし、人としてどうかと思うぞ ! ケンタロー。


狐人B子 美しさA、スタイルE、特筆ー金貨をあげるからお兄さんと遊ぼうと言って誘い疲れた後でハイヒールの魔法を掛ければ可。しかし、人としてどうかと思うぞ ! ケンタロー


マズイ ! 鑑定先生に二回連続で突っ込まれたぜ。くそー。近くで良く見たら10才くらいの子供だ。捕まってしまう。もう、C子の鑑定はやめておこう。


ふー危ない危ない。それにしてもB子は可愛い過ぎるな。末恐ろしいぞ ! しかしだよ、俺は可愛いなぁと思って見てただけだかンね。 後ろめたい目で見ないでくれよな ! それと逆に、自分に娘がいたら心配になるぞ、鑑定先生 !



さて、気を取り直して商店へ。

オークの睾丸はひと玉3万G(日本円で約3万円)全部で30万Gで売却できたんだ。良し !

その資金で最初に塩と砂糖と胡椒をたくさん購入した。


他にも安い服や野菜が欲しかったけど、時間が遅いので高い服しか見つからなかった。残念 ! また明日だな。


諦めて家に帰ることにしたんだ。商店からはホンのひとっ走りの距離だ。

店を出たら偶然ギルドの美人受付嬢のユアンとすれ違ったのだ。


「あら ? ケンタロー、元気 ?」

「まあね、ユアンは ?」

「私から元気を取ったら美貌しか残らないじゃない !」

「おいおい、それはホントの美人が言ったら、只の嫌味になっちゃうよ。まあ、俺のような奴に言うくらいなら良いけどな」


「そうよ、ケンタローなら受け止めてくれると思って言ったのよ ! 君も、もうちょい活躍したらデートしてあげるから頑張るのよ。じゃあね !」

「ハイハイ↘↘↘」


相変わらず上からガンガン来る姉さんだ。だけど、できることならお願いしたいなんて思ってる時点で俺が下だよな。

くそっ鑑定しとこう。


美しさA、スタイルB、好感度D、経験人数25人、特筆ー資産1億G(日本円で約1億円)又はドラゴンを倒すと可


えー ? 姉さん ? 僕、どんだけ頑張ったらデートしてもらえるんですかね ?


美女の建て前、こわっ ! 君ももうちょい頑張れば、とか言われてその気になってる冒険者って、絶対たくさんいるよな。助けてあげたいよ……


恐い恐い。俺はブルブルと震えながら、やや暗い大通りをゆっくりと歩いて行く。

すると、ソロ冒険者で猫耳族のミーナが教会から出てきたんだ。

見ると肩から右腕に包帯を巻いて随分と辛そうだ。


「やあミーナ !」

「ああ、ケンタロー↘↘」

「大丈夫か ?」

「うん↘ 森で失敗しちゃったニャン。随分と経つけど傷が深くてさ、膿んできたから教会で治してもらおうかと思ったんだけど……」


「バカだな。教会なんて腐りきってるぜ」

「うん、金貨20枚だって…… 無理ニャン…… 指も動かなくなってきたし…… ううううっ」

ミーナは泣き出してしまった。


鑑定してみると、確かに重症で切り落とさないと命に関わるようなひどい怪我のようだ。可愛そうに、何かしら力になってやりたいものだが…… あっそういえば、

「あれ ? 俺のグレートヒールで治せそうだよ !」


「よ、弱っているからって、気休め言わないで ! ケンタローがそんなスゴい魔法なんて使えるわけ無いニャ !!」

「ああ、まあ、うん」


俺は弱っているミーナに強く反論できなかった。それに例え彼女の為であったとしても、無理矢理に回復魔法をかけるのもはばかられるしなぁ。


弱ったなぁ、どうしたら良いのかなぁ ??

仕方無いなと思いつつ、ついでにいつもの性鑑定をしてみたんだ。


美しさB、スタイルD、好感度C、経験人数ー処女、特筆ーヒールからハイヒール、グレートヒールの順に治療して最後に抱き締めれば可。

おおー、なるほど。ヒールからだったら受け入れてくれるかもな。


うん ? 俺はエッチなことがしたい下心で頭が一杯な訳じゃ無くて、ミーナの怪我を治してあげたい一心なんだけど……


まっ、まあ下心が一切無いのかと問われたならね…… ミーナは可愛いしね !! うん、まあ、いろいろな要素を考慮してもほら、猫耳で処女で、にゃん ‼ とかって言われちゃったら…… ってかあるよ、ある。あー下心ありますよ ! ハハハッ、っていう心の声は押し殺して俺は問い掛けたんだ。


「ミーナ、ヒールの魔法でも少しは痛みがとれるだろ ?」

「う、うん。ぐすっ。 スゴく痛いんだよね…… ↘↘↘ヒール、掛けて欲しいニャ」


ミーナの許可を得たケンタローは集中してヒールの魔法を掛けた。


「あんっ、ニャにこれ ? スゴく気持ち良いニャン」


ケンタローはテイムマスターになったのだ。彼が見つめるだけでも、魔物や獣人に対しては相当のチャームや心地よさを発するのだから、触れられたり、更に、回復魔法を受ければ、かなりの快楽を与えることになるのである。


「えっ ? 気持ち良いのか ? 痛くないならいいよな。もう少しヒールを強く放ってみるね」

「うん、お願いニャ !」

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