第3話 敗者復活のブラウニー △
まだ明るいギルドから出てすぐの町の中心街は多くの人が行き交っている。
「今ね、お腹空いて何か食べたいなって思ってたのよ、ケンタローはどう ?」
「俺もちょっと食べたいな ! バーキンに放り出されてさぁ、精神的にキツくて昼飯どころじゃ無かったんだよ」
だったら手早く食事をしようということになったので、二人はこの大通りの先にある市場へ行ったんだ。
バラックやテントのような造りの店が軒を連ねていて、多くの人が行き交い、野菜を売る店や肉を売る店、雑貨店もあり、中々に盛況なようだね。
商店ではたくさんの野菜の種類が置かれていて調味料やハーブ類といった変わった物もあるようだ。
そして、気軽に食べられる物を売る屋台が何軒もあって、良い匂いが食欲をそそる。
ケンタローはオーク肉の串焼きと肉まんじゅうとオレンの実を絞ったジュースを買ったんだ。
オーク肉は銅貨3枚(日本円で約300円)肉まんじゅうとジュースは銅貨1枚だ。
ブラウニーは肉や野菜をパンではさんだサムウェイと鳥のスープを買って、合計銅貨5枚だった。
どちらも市場では一般的な食べ物なんだ。
「あそこのテーブルが空いてるわ」
二人は隣に座って食べた。
ケンタローはパーティー仲間で食事を共にすることは何度もあったものの、あまり経験の無いブラウニーとの横並びが恋人気分で嬉しかった。
市場を出て町の中心地からなだらかな坂を上っ住宅街へ向かって歩いた。
ブラウニーの白い壁の立派な家に着いた。入るのは始めただった。
「どうぞ入って ! 散らかってるけどゴメンね」
一人住まいだけど緊張した。
「全然キレイじゃん。これで散らかっているなら、俺の部屋はどういえばいいんだよ !」
明かりが消えた。
……
「もうダメだよー そんなにしちゃあ…… 」
「ふふっ、そんな風に言われると意地悪したくなっちゃうなぁ」
そして、軽く1回戦を敗退して今に至る。ティーブレイクに入っても彼女はつかず離れす俺の腕や胸に触れて、ピンポイントで刺激して来るんだ。
ブラウニーが指性技のスキルを駆使してゆっくりとそれとなく刺激を加えるのだ……
少しずつ元気が出てくると又、それに合わせてピッチを上げ、絶妙な攻撃にゆらりゆらりと撃沈されていく。
俺も負けじと両手で胸に優しく触れる。
「あん、気持ち良い……」
ブラウニーはキスをお返しする。
「ここを触ってみて ♪ んっ、あーそうよ。」
彼女俺を導く。
「今度はここもよ ♪ いいわ、そこは敏感だか、ら、ああっ、やしくね ! んんー」
今度はピンポイントで導かれたんだ。
さっきは本当にアッと言う間だった。
何だか分からないうちに、今までの人生で最高のぬるぬるに包まれて、イッてしまったんだ。
ケンタローはまだ気付いてないがブラウニーはかなりの名器という強力な武器を持っていたのだ。
2度目は最低限のプライドを保てるくらいには頑張りたい。できることならブラウニーを満足させてあげたいんだ。
しかしながら、当然のようにその希望は叶うことは無く、2回戦も3回戦も敢えなく敗退することとなったのだ。
ケンタローも1回戦より2回戦。それよりも3回線と健闘はしたけど、ブラウニーのそれはもっと至極の快感だったのだ !
3回戦の余韻に浸るというよりもむしろ打ちひしがれて、敗者復活戦を挑もうか悩んでいると、ブラウニーには全てお見通しで、
「そんなに悩むことないわ、ケンタローは頑張った方よ」
そう言って優しく背中から包容してくれて、ジーンと感動してしまった。
「君は本当に良い女だなぁ」
「体力や時間だけじゃ無いわ。ケンタローの初めてを共有できるんだから、あなたの為になれるとか、どんな風にしたら良いのかなとかって思うと私も奥からジンジンと堪らないほど感じちゃうのよ」
体勢を入れ換え上から覆い被さってキスが降って来た。金色の髪が首筋をふわっと撫でる。
「そういえば、ケンタローって回復魔法使えたわよね、最後にキメてもらおっかなぁ。良いこと教えたげるわ」
彼女は何かを期待したような少し火照った頬で僕を見て、僕の手を取り導いたんだ。
「そう、そこに第二関節まで… ああー、そうよ、そこを優しく撫でるのよ。あっ、 もう少しだけ上、私の一番弱いとこよ。うっ、ああー。そこそこ。少しでもずれたら、んっ、ダ、メなのよ」
凄いわ何だろう、大丈夫かしら ? 今日はスゴくビンビンくるわね さあ、今日はまだ昇天してないからもんもんしてるしねぇ、しっかりキメてもらうわよ !
「上手いわよ。優しく、んー、撫でながら、指先から… ヒールを、あっあー、かけるのよ。んっ」
「分かった、いくよ。 ヒーーール !!!」
「あっ あっ あん あんっ あああーー ! うっ スゴいのキタわ♡ ! ああんっ♡ イッちゃうーー ❗ ダメダメダメダメーーーーーーーーーーーーーーー♡♡♡!!!」
何とブラウニーの胸の周りに淡い金色のエフェクトを散りばめながら、キメるどころか失神してしまった。
「えーっ、何だ ? テイムしちゃったぞ !」
経験豊富な彼女でもこんなことは初めてで、失神するのも随分と久し振りのことだった。
ケンタローも当然初めてでブラウニーが心配になった。呼吸はしているから生きているし、怪我や辛そうな感じも無いのでひとまず寄り添って、頬をなでたんだ。
暫くして彼女は目を覚ました。
「スゴかったー。久々にスッキリしたわ。やるわね、ケンタロー !」
「喜ばせることができて嬉しいよ。だけどブラウニーに教えてもらっただけなんだから、まだまだだよ」
「フフ、精進しろよ。あっそうだ、さっきのスゴかったから名前つけましょうよ」
二人であーでもないこーでもないと相談して、(Gパワースペシャルヒール)に決定した。
「ねえねえケンタロー ! 名前のお披露目に…… あれをね…… もう一回して欲しいなあ❤ 凄く気持ち良かったんだよねぇ❤」
「もちろん、良いよ !」
ブラウニーは包容しながらキスをした。
舌が信じられない動きで刺激してくる。
そして、ケンタローの手を取ると胸に持っていった。
「あん、気持ち良い」
反対の手をそこへ導いた。
「そうよ、そう上下に、あんっ あんっ♡ !!」
「良いわ、来て !」
「いくよ !Gパワースペシャルヒーーール !!!」
「イヤ♡ーーーーー !!!!! あ~~ん♡なにこれ~さっきよりスゴーーい♡♡♡ あっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっイクッ♡あああああああ♡♡~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♥ 死ぬ♡~~~死んじゃう❤~~~~ !
ブラウニーは死ぬほど満足して、二度目なのに又、気を失ってしまった。
暫くして彼女は目を覚ました。
「スゴ過ぎだわケンタロー。パワーアップしたのかな ?」
「分かんない、俺は一緒だよ」
何よりもブラウニーを喜ばせる事ができて嬉しかった。
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