ツンデレ
Q:ツンデレを楽しむための最大の条件とは何か?
A:自分自身が「日本人の当たり前」を実践できていること
「自分の悪口を言っているあの彼女は、実は自分を愛している」と男が思うのがツンデレの基本形である。これを支えるための条件を3つみていくと…
・男女差別観
最も優秀な女子といえども、最も劣った男子には敵わないという価値観がみてとれる。この価値観を内面化できていれば、取り立てて特技のない平凡な男子でも、最も成績優秀な女子に対して絶対的な優位に立てる。
・諫言なんか聞かないぞ
相手があれこれ文句を言うのは、自分を気にかけているからとしても、自分は諫言と思って価値観を切り替えなくていい。上から目線で押し返し、今までの自分を守り通せばよい。そうすれば、相手が勝手に折れてくるに決まっている。相手は自分に心底依存していると思うのがツンデレされる側の心の持ちようだ。
・日本の当たり前への絶対的信頼
ツンデレしている者の発言内容は日本社会の体系なき常識に対して極めて自由である。これに対して自分自身は男尊女卑の日本社会を代表してその者を否定すればよい。
それを支えるのが日本社会への信頼である。その社会から嘲られている者でも、もっと日本社会から外れていると認定した者をツンデレとして改悛させるプロセスを通して、自分自身がまだ日本社会の健全な一員にとどまれていると思うことができる。自分が日本社会から疎外されていると思うなら、自由に生きていると思った者を自分へのツンデレと看做して日本社会の当たり前を見せつければよい。
曖昧模糊の塊である「日本人のあたりまえ」に悩んでも結局誰よりも受け入れて行動できる生活保守たることが、否定したい価値観を体現している奴をツンデレとして否定する娯楽たるライトノベルやアニメを楽しむ最大の基礎条件である。
ラノベのくびきを超える――文学級プロットのつくり方 純文仮面 @83-418
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