アニメ業界

Q:低賃金と超長時間労働が積年の悪弊となっているアニメ業界は、その問題を作品を通してどのように解決しようとしているか?

















A:だから、もっとブラックに働こう!


 長時間残業と厳しい内面管理を伴う働き方をブラック労働と呼び、敬遠する向きが広まった。アニメ業界はずっと、ブラック労働の魔窟と恐れられてきた。

 しかし、アニメ業界はくじけない。今まではまだブラックでなかった、無職にされるのが嫌ならもっとブラックに働け、社畜になるのが嫌なら、経営者と同じ気分になってもっと熱心に働けと説いてきた。内なる無職精神を倒して、もっと勤勉に働けと説くために、ねぎらいの言葉をかける客を馬鹿にしてもよいという文化をつくりだしてきた。消費社会に背を向ける輩は、無職枠と同列に並べて笑い飛ばして構わないとのイメージを増幅させてきた。

 「SHIROBAKO」などその典型といえるだろう。ブラック労働はカッコいいというメッセージが、各タイトルの時点で剥き出しになっている。アニメでなかったら、ブラック労働賛美と即座に糾弾されていたに違いない。


 ユニクロやコンビニなどの企業が人気アニメとの関連商品を売りたがるのは何故か。従業員を昨日よりブラックに働かせる物語をアニメが毎日提供してくれるからだ。




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