外部への提言
Q:ラノベ作家やなろう系作家が自分の意見を広い世界に伝えるために、飛鳥新社の協力でオピニオン雑誌を創刊したら、どのような誌面になるだろうか。
A:イケメン文化の正しさを説くために、地味キャラの価値観を全否定する記事を主軸とした自己責任主義の戦闘型右翼雑誌になるだろう。
「正論」「Will」「Hanada」に代表される戦闘タイプの右翼雑誌には、左翼団体、中韓朝がたくさん登場するが、彼らを一切認めずに打倒するのがそのアイデンティティーである。
ライトノベルやなろう系の作品群には、怠け者や地味キャラ、無職枠が数多く登場するが、彼らは全て勇猛なるイケメンに打倒されるためにだけ存在する。本当にゲーム世界に転送されても通用しそうな筋骨隆々のイケメンこそ、ライトノベルやなろう系の物語を娯楽として享受できる真の読者層である。
ならば、現実社会を舞台とするオピニオン雑誌では、ゲーム世界の好戦的な風土を東アジアに置き換え、日本式文化の素晴らしさと異世界な外国のモンスター的野蛮さを対比して日本や「常識」を礼賛する保守雑誌になるだろう。表紙を飾るのは、もちろん正義を体現するイケメンである。
そこで、地味キャラの価値観は無職枠と同列に並べられて否定される。作家たちは、外部からの印象とは逆に、自分が如何に彼らを敵視するメッセージを作中で発してきたかを明かし、彼らをイケメンの道へ厳しく調伏してきたかを語る。自己責任主義まっしぐらで福祉の廃止を宣言する。
大日本帝国の植民地を異世界に見立てて文明化の使命を果たしたと肯定する記事や、JKビジネスや接客文化の強制性を否定する記事、だったらもっとブラックに働けと労働問題を経営側の完勝で決着させる記事、自然破壊を厭わない精神で環境問題を過小評価する記事、国防意識を啓発する記事が踊り、それを既存の右翼文化人が追認する構成になる。若者を主対象にした第四の戦争型右翼雑誌の誕生である。
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