付属領域

京都アニメーション

Q:京都アニメーションの作品群は、ライトノベルの世界をどう変えましたか?
















A:ライトノベルを中高生と下流階級のメディアに押し戻した。美少女とハーレムのアニメイメージを先頭に立って強化した。



 木幡のアニメスタジオが狂信的ファンに放火された事件の後、メディアでは京都アニメーションが如何に高度な作品を届けてきたかを説く報道が溢れた。作品群は日本の美で宝だという。

 しかしながら、実際の作品群をみるに、京都アニメーションはラノベと深夜アニメを低俗化させた象徴と呼ばぬ訳にはいかない。「らきすた」「けいおん」「涼宮ハルヒの憂鬱」など「美少女とハーレムの深夜アニメ」というイメージの中軸が、京都アニメーションの代表作だ。復帰作の「メイドラゴン」もまた、美少女ものである。


 米澤穂信の角川文庫小説の古典部シリーズを「氷菓」の名でアニメ化した。これはライトノベルなのかといえば、ただの角川文庫発なのだから一般文芸のアニメ化とみるのが正しい。しかしながら、アニメ版はヒロインの発言を本分の推理よりも気になるように強化して提示した時点で、ライトノベル水準に降格している。

 「ツルネ」のような相対的に健全な作品もある。だが、この内容は従来通りの中高生向きであり、20世紀の視聴対象を越えていない。

 2000年代には、中高生向けのライトノベルが自信を失った大人向けの文芸と同格になるという期待があった。そんなラノベの末裔は今日、社会人対象のキャラクター小説と呼ばれている。だが、京都アニメーションの作品群は、明らかにそうした相対的に高度な流れの中にない。


 某愛好者へのコメント

 ライトノベルでバイト先の不条理を告発しようとしても、決して上手くいかないどころか、その不条理を肯定させられるのが関の山だ。それに気づいた時点でラノベの投稿をやめればよかったものを。


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