対象読者
Q:ライトノベルを娯楽として楽しく読み解ける人間像を3つ挙げよ。また、楽しく読めない層も3つ挙げよ。
A:適切
一、店中に響く大声で客を迎える看板娘
二、製造現場で大声を張り上げる現場監督
三、不出来を厳しく叱責する特に運動部の先輩やコーチ、顧問
不適切
一、行動において、性格の暗い者
二、無職か非正規労働者
三、優しすぎて武器を取れない者
ライトノベルの物語は、原則として上3者の価値観がやっぱり正しいと思えるように設計される。初期状態の主人公が上3者に当てはまるなら、下3者な他人を改悛させて、上3者になるよう躾けるのが主眼となる。
主人公が下三者な場合、これまでの「暗い自分」を自己否定して、3者のような人間に人格改造するのが話の軸となる。自己否定させるのは娯楽でも、自分が否定されるのは娯楽でありえない以上、これまた上3者に都合よいエンタメとなる。どちらにせよ、上3者の価値観は揺るがないのだから。
上3者が下3者な主人公の行動変革を認めて反省することもある。しかしそれは、彼らの行動が意外にも上3者の理想と重なっていたためであり、上3者の価値観が間違っていたからではない。
下3者が上3者の価値観を疑うこともある。だが、上3者の行動を何一つ変えられないまま、価値観に迎合するのがオチなのだから、上3者の正統性はより高まり、下3者は更に反省することとなる。上3者が下3者をみて価値観を改める場合、下3者は「こうなってはいけない」マイナスの見本であり、決して「こうなりたい」と思うプラスの見本ではない。
文学を自称するなら、上3者の価値観を根底から変える力が宿っているべきである。上3者に親を加えた四天王への警告と反省を期待したいところだが、実作となるとラノベの延長線上に過ぎないものが少なくない。
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