第2話
「ドンッ」と激しい音がした。気づいたら床に尻餅をついていた、首を吊ろうとして紐が切れたようだ。
彼女が死んだ今、彼女のいない世界で生きている意味なんて無い。早く彼女に会いたい、その気持ちから薬を大量に飲むなど自殺未遂を繰り返ししている。包丁で死ぬという選択肢もあったが彼女の愛刀を汚す真似はしたくなかった。死にたい僕に対して、神は死ぬことを許してはくれないみたいだ。
僕は、確実に死ぬために頑丈なロープを買いに出掛けた。本当は警察署に行かなくては行けないがあそこには彼女はいない、彼女に会うには死ぬしかない、もう一度彼女に会えるならと、思いと足を動かした。ホームセンターに向かう途中、河川敷の近くを通った。草の中から何が光った。僕は興味本位でその光の正体を探りに行った。そこには少し傷の付いた手巻き式の金色の懐中時計が落ちていた。僕はそれを持ち上げた、そのとき激しい光が僕の視界を遮った、そして僕は意識を手放した。
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