第二章 小学生でも波乱万丈

 小学校に上がると学校生活に楽しい妄想を抱き、アニメの見過ぎで夢の学園生活が送れるとウキウキしながら、勉強に励もうと思っていました

が……なぜでしょう理想と現実が違いすぎて悲しすぎる。

あっけにとられ流されるまま一年が過ぎました。幼稚園の黄色い帽子が嫌いでした。ランドセルを背負ってることが誇らしかった。

 二年生になった健康診断があり、虫歯と視力検査にひっかかりました。歯磨きをしているのに虫歯があってショックを受けました。さらに追い打ちをかけたのが視力検査の結果です。何が悪いかと言うと、乱視がひどいと言われました。普通、乱視は成長と共に消えていくのですが、私の場合はそうではなかった。ここから眼鏡人生の始まりです。

 今ではおしゃれ眼鏡と視力が良い人でも、ファッションの一部としての位置づけも兼ねていますが、私の小学生の頃はそうではなかった。

眼鏡=ダサい、どんくさい、ガリ勉…… 等あまりいい印象をお持ちではなかったでしょう。実際、視力が悪いなんて当の本人は思っていないですから、何故眼鏡をかけなければならないのか、そして、クラスで眼鏡デビューが早く、人と違うことをしてからかわれるのが嫌で、眼鏡をつけたり、はずしたりして恥ずかしくてなかなか定着しなかったです。先生にも「ちゃんとつけなさい」と叱るまではいかないけれど、注意は受けました。先生の言う事をきちんと聞いて、やっとのこと定着しました。あまり、周りは何も言わなかったですね。自意識過剰とはこのことを言うのでしょう。周りを気にしすぎる。自分が思う程、人って自分のことを見ていないんですよね。そんなこんなで眼鏡生活になれてくる頃、授業でのフィールドワークも多くなります。

 生活の時間という理科と社会を混ぜた授業があるのですが、まだ、バインダーに課題プリントを挟んで外で観察したものを書くぐらいなら大丈夫だったんですけど、砂埃とかで紙が汚れるのは嫌でした。そういうった意味でアクティブではなかったかもしれません。汚れたり、水で濡れるのは好きではなかったですね。

避難訓練で外に整列して、座りなさいと指示を受けた時は服が汚れるのが嫌で、ふらつきながら、しゃがんでいました。防災頭巾を敷いてた子もいましたけど、汚れたまま教室の椅子に敷くのも抵抗感があったので、意地でも地面に靴底と手以外は触れなかったです。

 話は脱線してしまいましたが、生活の時間で思わぬ授業が訪れるとは誰が予想していたでしょうか。登校すると教室に家庭用の子どもプールが置かれ、机は半分後ろに下がっています。そして、教室に立ち込める、生臭い空気。

恐る恐るプールを覗いてみると、ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! と発狂したくなる光景。何だと思います。田んぼとかでよく見るあれですよ、あれ。

ザ・リ・ガ・ニ! 親に連れて行ってもらった水族館にカメがみられるエリアに餌としてザリガニが置かれていて、はさみだけ残ってたりして、食べられた後とかが残酷過ぎて、よく目を閉じてその場をスルーしていました。

そのザリガニが教室に大量発生している。大量と言えるかわかりませんが私にとっては大量。すぐさま帰りたかったです。もう、地獄でした。あの頃の自分に褒めてあげたい。良く耐えたぞ! そのザリガニで何をしたかって、もちろん、観察して絵を描きなさい、です。再び、悪夢到来! クラスには一人はいる生き物に詳しい男子。その子の隣だったんすよ席が。ザリガニ持ってあるいたり、近づかないでって感じで、苦痛でした。なんとかやり過ごし、ザリガニも赤いクレヨンでそれとなく描いて終えました。国語と算数だけでいいじゃんと思っていました。

 小児喘息を患っていて、毎週のように病院に通っていた時期もあり、持久走大会は毎回大変でした。学年で下から2番目でしたね。成長するにすれて通院もしなくなったのですが、持久力のなさには長い学校生活の中で悩まされることになります。

 生きももの話に少し戻ります。私は虫が嫌いなのですが、妹は梅雨になるとオタマジャクシを田んぼで取ってきて、バケツの中に入れっぱなしにして、オタマジャクシから足が生えるまで飼うとかやってました。

 夏になると蝉をつかまえたり、かなりアクティブでした。

妹はやんちゃで、私は大人しかったので、何をされてもされてから気づくタイプで完全になめられてました。脱衣所でお風呂に入る準備をしていて、半裸状態のとき、妹がいきなり、やってきてお腹をおもいっきり噛みついて逃げていく。……意味がわからず、噛まれてから数秒痛いのにも気づかなかったです。お腹には歯形がしばらく残って、あざになりました。

七五三をするために髪を伸ばしていたのですが、髪にぶらさがられたり、もう、なんというんでしょう。動物みたいでした。車の車内にある、持ち手にぶらさがったりしてましたし、おむつを取り替える隙になにかしらして、大人しくしていたことがあったかどうか、姉の私とまさに真逆ですね。


       ■学校生活にくじけそうだった出来事

 絵を描くとか、図工とかそれそれは大変でした。唯一、写真を見て絵を描くことだけは何故かうまく描け、彫刻の下書きとか、なにかを立体的に作ったりすることはとても困難でした。友達のアイディアを盗みたかったです。

 なにはさておき、その写真の絵は先生に褒めてもらったのですが、直しを入れてコンクールに出す予定だったのですが、絵の具がなくて青空を描きたかったのに見事に曇天になり、先生がぶつぶつ文句ではないですけど、何か言っていた記憶が……。せっかく描けたのに絵の具がなく、運がないことがショックでした。

 とある、図工の時間。校舎の裏庭で育てていたへちまを描くというミッション。

それは、難なくクリアしていたのですが、立体的にしたいと家から持ってきたスイカの種とアロンアルファを机に忍ばせておいたのですが、スイカの種からは芽が出てきてしまって気持ち悪くて捨ててしまいました。袋の中の蒸発した水分で芽が出てきてしまったのでしょう。植物の力恐るべし。そして、アロンアルファを何かに使えないかと模索すると、先生にアロンアルファを「貸して」の一言で奪われ、ダイナミックなへちまの絵を描いている男の子の絵のへちまのボツボツ感を出すために使われているではありませんか。お母さんに買ってもらったアロンアルファ……。このことは流石に親には言えませんでした。内気な子でしたからね(笑)

まぁでもね、こんなものは大人になればどうでもいいことなのです。一番のトラウマは理科の授業なんです。理科の科学的な実験や星の授業はもう、大好きで同級生よりも少し詳しかったです。でも、避けては通れない虫やアメーバなどの観察。

顕微鏡で嫌いな微生物を絵に描く。私としては苦痛でしかない授業。この二つのマリアージュはトラウマトップ10に入りますね。その中でも難関だったのが、「蝶々を卵から育てよう」お察しでしょうか? そう、蝶々って最初から蝶々ではないですよね。たまごから孵るとあれになるでしょ。みどり虫っていうんでしたっけ? 

それを一人一匹育てるというもう、9歳にして最難関のミッション! 流石に、綿とかを取り替えるのは男子におまかせしました。見るのも辛い。この時、生き物大好き男子が理科の時に同じ班にいたので助かりました。蝶々になったのですが、サナギから孵った蝶々の羽は片方穴が空いていて、少しかわいそうでしたが、それよりもメンタルがやられて、ようやく終わってほっとした気持ちが勝っていました。

ごめんよ、蝶々さん。

 何だかんだ好き嫌いがこれといって激しかった小学生時代。一番、理不尽さを感じたのは給食ですね。あの頃は水分補給が水道すでしたし、給食で飲める唯一の牛乳は足りないし、給食係による偏見によるご飯やおかずの盛り方。いませんでした、ある女子が「ご飯は少な目で」と言うと後ろにいる少し大き目な私は「少し多めで」とは言えず、楽しみな給食も、ご飯が余っているのにも関わらず、女子がおかわりすると恥ずかしいという空気間。でも、そこでレジェンド女子が現るんです。堂々と男子の中におかわりに行くではありませんか、私もそれに便乗しました。恥ずかしかったけど、自分に素直になれた方が嬉しかった。遠慮すると、自分に自信がなくなるなって思う。時と場合だけど、人に迷惑しない遠慮はいらないんだと思う。今から思えば、何で自分に自信がなかったのだろうと思います。

 それは、私が周りよりも大きくて太ってたし、なんせ、幼稚園から小学校2年生くらいまでは買った服半分、母の手作りの服半分、っていう感じで周りの子よりも田舎っぽかったですね。実際田舎ですけど、服とかまったく興味がなかったですね。その頃はね。でも、やはり女子たるもの、おしゃれに目覚める時が来るのです。

それは、もう、紆余曲折を繰り返し、このおしゃれに目覚めてしまったことをきっかけにとんでもない方向に行くんですね。この話は私の人生観にもかかわってくるので小出しにしていくことにします。

 ここからは小学校生活の折り返し。この先は私の生き方が180度変わってしまう出来事が次々と起こります。楽しい話ばかりではないのですが、お付き合い頂けたら幸いです。ほんとに、私の事を知って下さる方がいるだけでなんだか嬉しいです。

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