第7話 ニートを体験して絶望したこと

ニートを体験して絶望したこと


1.本当の意味での問題は、社会復帰してからわかる

 ニート経験して、社会復帰したとします。

 色んな人材が社会にはいるけれど、自分と違った育ちの方が多くいらっしゃると思う。

 そこで、今の時点で私が痛感する実態を私なりに紹介したいと思います。


2.誰かを想う人と思わない人との決定的な差

 ニートを体験した私には誰かを想ったり愛する経験が全くと言っていいほどありませんでした。

 というよりも、誰かの気持ちなんて到底理解できる状態ではなかったし、誰の言葉も耳に入る状態ではなかったと思う。

 しかし、彼女が居たり、彼氏が居る方々との決定的な差を社会に出ると途端に見せつけられると感じる場面が存在してきます。

 

3.気配りとか、気遣いの面で決定的に我々は劣る

 まず、誰かを想える事は誰かのことを気遣う事がパートナー等を通して習慣化されている事が確実に言えます。

 しかし、誰かを想うとか相手が存在しないことはそういう習慣もないわけです。

 そして、パートナーが存在することは相手との今後(将来)をとても考えるようになるとは言われますが、私たちにはそれがない。

 独身というのは、相手がいない分ルーズになりがちだし、責任もない。

 大変残念ながら、相手が居る方がたとえ未成年だったとしても時に、私は彼らとの差を感じてしまう事があります。


4.ニートを経験して養えなかったのは、信じる力

 誰かを想う、愛する事は誰かを信じる力だと思います。

 私には決定的にそれがなかった。

 正直、誰かを信じるよりも疑ってしまうのが私の人生でした。

 家族でさえも、パッと信じる事が出来ずにこのような長い年月を過ごしてしまった事で私が失ったものは果てしないものになっていました。

 自分自身が家庭を持つ自己イメージも当然ないし、そこを目指そうと思う気迫もない。

 自分を肯定できるようになってきたのはいいが、周りの気持ちがわからない事は結構致命的であると日々痛感しています。

 

5.社会復帰したところで、すぐに改善されることはまずない

 私の過去は暗黒に満ちたものでした。

 仮に社会復帰して数年経ったところで、この手の問題がすぐに改善されることはまずありません。

 誰かを信じる事が出来れば、どれぐらい会社員生活が充実するだろう・・・そう何度思った事か。

 そして、誰かを想う事は自分の人生についても本気で考える機会が増えるため嫌でも精神的に成熟していくのは言うまでもありません。


6.私にとって一番のネックは人の気持ちに疎いところです

 私は決して好き勝手に動きたいわけではないとしても、人の気持ちがわからないことでひんしゅくを買ってしまったり、トンチンカンな発言をしてしまったり等の数々の問題点を抱えています。

 そういう鈍い部分があることで、仮に自分に対して興味がある人が現れても気づけない事も多くあります。

 やはりパートナーが居る人といない人では、他者を許容する部分では圧倒的に差が生じると感じました。

 すべてとは言いませんが、パートナーが居る人は違う意見を受け入れる事が出来るが、いない人では受け入れる事が難しい傾向があるのかもしれません。

 かつ、私は長年相手が居ない人生を送っているため、早い段階で相手が居る人とは圧倒的に差が出てしまいます。


7.私がお伝えしたいこと

 皆さまがどんな心境でニートをやっているかは、私でもわからないことがたくさんあると思っているし、この手の話に正解はないと思ってます。

 しかし、人はその環境に順応してしまうとそれが当たり前になってしまうのも事実であり、自分以外の世界に触れ合う事を知らないで歳を重ねる経験をするわけです。

 少しでも自分が納得してニートをやれた方がどんな立場の方であっても私はいいかな??と思っています。

 少なくとも、私は誰かを想ったりしない10年はとても寂しい人生であり、つまらない人生だったとようやく感じるようになりました。

 どうせやるなら、後悔しないでニートをやっていただきたいと思います。

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